春の鎌倉江ノ島でお得にリフレッシュ!

「江の島・鎌倉フリーパス」でめぐる春の鎌倉・江ノ島 心身を癒すリトリート日帰り旅

「江の島・鎌倉フリーパス」でめぐる春の鎌倉・江ノ島 心身を癒すリトリート日帰り旅

▲いざ春の湘南、江の島・鎌倉へ!青い空と海が待っています

旅行や食事など楽しいことに制限の多かった3年間を経て、待ちに待った賑やかな春の到来です。弁財天さまを祀る江島神社にお参りして、リニューアルされたばかりの江の島サムエル・コッキング苑でのんびりリラックス。

さらに足を延ばして極楽寺・稲村ガ崎方面へ。谷戸に佇むスリランカカレーの美味しいお店、身体と家具を再生するユニークなお店へとご案内いたします。ご自身を癒す旅へお出かけください。

江ノ島へおでかけの際は、人気施設の入場券や乗車券がセットになった便利でお得なチケット情報をチェック

▲2020年7月に完成した、竜宮城を模した新しい駅舎です

江の島への最寄り駅、小田急線片瀬江ノ島駅の副駅名は「新江ノ島水族館 最寄駅」。駅に到着した時からワクワクするような楽しい駅舎です。

今回のコースで紹介する「江の島サムエル・コッキング苑」に行くなら、「江の島エスカー」や「江の島シーキャンドル」の利用料と小田急線の往復割引きっぷがセットになった「江の島シーキャンドルセット券(小田急乗車券付)」が便利でお得です。

目的地や周遊予定に合わせて小田急のお得なキップをぜひご利用ください。

まるで水族館!?リニューアルされた江の島エスカーに乗ってみよう

▲参道の仲見世通り入口にある青銅の鳥居。何と江戸時代の1821年に建てられたそう。200年もの間、潮風に耐え、江島神社へ詣でる人々を出迎え続けています。鳥居の中央に掲げられている寺社額には蛇を模した文字で「江島大明神」と記されています

ホームに降りたったら、まずは深くゆっくりと潮風香る空気を吸い込んでみてください。身体もきっと喜ぶに違いありません。江ノ電江ノ島駅からは江島神社に向けて伸びるすばな通りを抜け、小田急線片瀬江ノ島駅からも「江の島入口」交差点で合流し「江の島弁天橋」を渡ります。

▲歩行者専用の「江の島弁天橋」は長さは海上部分389メートル。徐々に迫る島影や相模湾といった湘南らしい景色を楽しみながら歩きましょう。天気の良い日には相模湾の先に富士山も。春らしく霞んでいても美しい山容

1891年(明治24年)に桟橋が掛けられ、その後 数度架け替えられた後、東京オリンピック1964に向け1958年に完成したのが現在の江の島弁天橋。橋が架けられる以前は干潮時に歩いて渡っていたそう。遥か昔から、歴史的超有名人物から市井の人まで多くの人々が海を渡り訪れていたのが江の島です。浮世絵にも沢山描かれたこの島は、時代を経ても不思議と私たちを惹きつけます。

▲朱の鳥居。奥に見えるのは竜宮城を模したと言われる楼門「瑞心門」。鳥居の左手前には「琵琶」を模した看板も

参道、仲見世通りには老舗の旅館や飲食店、土産物店が立ち並んで終日賑わっています。その通りを抜けた正面にあるのが、鮮やかな朱色が映える大きな鳥居と白い壁が美しい楼門。江島神社の入口です。

1936年(昭和11年)に再建された鳥居の柱に書かれていた寄贈者のお名前が気になり調べてみると山田流筝曲(そうきょく)の家元、林敏子さんとのこと。第二次世界大戦がはじまる直前、筝曲という雅な音楽、古典芸能の家元の女性が弁財天を祀る江島神社に大きな鳥居を寄進されたということに、平和あってこその芸能という切なる願い、メッセージがあるように感じました。

このまま階段を登ると江島神社の最初のお社、辺津宮(へつみや)ですが、今回は2022年11月にリニューアルされたばかりの江の島エスカーに乗ってみましょう。

▲江の島エスカー乗り場。朱の鳥居のすぐ左手にあります。

江島神社 辺津宮までの1区が「江の島 LUMINOUS WAY」としてリニューアルオープンしました。江の島エスカーは1959年(昭和34年)に日本初の屋外エスカレーターとして開業し、江の島観光に訪れる観光客、参拝客の移動を支えてきました。現在は計3区間(4連)の合計は長さ106m、高低差46mをトータル5分ほどで登ることができますので、お子様と一緒の場合や、さっと移動されたい方にも利用されています。

▲「江の島 LUMINOUS WAY」の入口。アトラクション気分!期待が高まります

▲思わず声が出てしまいそうなほどの異空間が目の前に。浮遊する動くクラゲがびっしりと両壁面に。えのすいの「クラゲファンタジーホール」を思い浮かべてしまいます

▲黒い背景は深海をイメージしているのでしょうか。後半はミズクラゲたちも登場。上昇するエスカレーターに乗りながら水中にいるような気分に

▲乗り継いだ2連目も海洋生物が沢山!大きなクジラやイルカたちが楽しそうに泳いでいます。鰯のような小魚たちも群れで泳いでいてリアルです。最後に現れるのは、縁起が良くてカワイイあの生物。まるで竜宮城へ誘う物語を思い出します。エスカレーターを降りる直前、漂っていますのでお見逃しなく!

江の島エスカーはこの1区のほか2区、3区とあります。各エスカー乗り場で都度利用料を支払うこともできますが、小田急線や江の島シーキャンドル(灯台)とセットになったお得なチケットも。江島神社への参拝、江の島サムエル・コッキング苑、江の島シーキャンドル、岩屋方面への登りの移動手段として江の島エスカーをご利用ください。

歴史的スターたちも参詣した弁財天さまにご挨拶(江島神社 辺津宮・奉安殿)

▲江島神社は辺津宮(へつみや)、中津宮(なかつみや)、奥津宮(おくつみや)の三宮が江の島島内に点在しています。それぞれ田寸津比賣命(たぎつひめのみこと)、市寸島比賣命(いちきしまひめのみこと)、多紀理比賣命(たぎりひめのみこと)と三姉妹の女神を祀られています。その一番最初にあるお社が辺津宮。鎌倉幕府三代将軍源実朝の創建です

▲柱に掲げられる提灯には江島神社の社紋「向かい波に三つ鱗」が。三つ鱗の家紋で有名な北条氏との関係があったことがうかがえます

先の大河ドラマでは愛嬌のある人柄として描かれた「北条時政」。一族の子孫繁栄を願う時政は、島の洞窟に参籠し祈願を続けたところ弁財天さまが現れ、時政の願いを叶えると約束してくださったそう。直後、弁財天さまは大蛇となり海へ。その時、大蛇の3枚の鱗が残り、時政はこの鱗を組み合わせた意匠を家紋とした、と言われています。女神に願い、叶えると約束されるお人柄、さらにはその証を家紋として長く遺すところが、流石ですね。

▲辺津宮の左手にあるのが、一層華やかな八角のお堂、奉安殿。拝観料は大人200円、中高生100円、小学生50円

弁財天さまはもともとインドの水の神に由来し、海の神、そして音楽などの芸能の神、さらには福徳財宝の神として広く信仰を集めてきました。現在も七福神の一つとして人々に親しまれています。この江島神社は近江琵琶湖に浮かぶ竹生島と安芸の宮島と並び日本三大弁財天の一つに数えられています。水の神様ゆえ、いずれも島に鎮座されていらっしゃるのですね。

▲日本三大弁財天の一つ、江島神社。奉安殿ではともに鎌倉時代の作「八臂弁財天」さまと「裸弁財天・妙音弁財天」が祀られています

奉安殿に入ると足元の御影石に八方位の印があることに気が付きます。その中央にたち、ゆっくりと2つの弁財天さまを拝むと気持ちが落ち着いてくるから不思議です。「八臂弁財天」さまは、その名のとおり8本の腕があり、それぞれに宝剣や宝弓などが握られています。源頼朝が鎌倉幕府を開く際に文覚上人に命じ、弁財天様を勧請したと言われています。

もう一体の「裸弁財天・妙音弁財天」さまは、色は白く、手には琵琶。優しく穏やかなお顔が印象的です。音楽、芸能の神様を体現したようなお姿です。

そう、ここ弁財天さまを祀る江島神社は、鎌倉時代には武将や僧侶たちが祈願する聖なる場所であり、徳川家康も征夷大将軍になる前に祈祷で参詣されました。歴史上の有名武将たちがこの江の島で祈りをささげていたとは!この流れは庶民にも波及し、江戸時代に江の島詣は大流行に。江の島詣の目的となる弁財天さまに芸ごとの上達を願う人々で溢れたと言われています。朱の鳥居を古典芸能筝曲の家元の方が寄贈されたということも納得ですね。

▲奉安殿の中には、弁財天さま以外にも、源頼朝、北条政子、弘法大使、杉山和一(検校)などに由来する宝物が収蔵されています。じっくりと鑑賞してお楽しみください。(奉安殿内部での撮影は出来ません。ご注意ください)

源頼朝から庶民まで、鎌倉時代から多くの人々の願いを聞き続ける弁財天さま。現在も芸能に関わる方々が多く訪れているそうです。芸の上達祈願や福徳円満の祈念だけでなく、優しさと強さをあわせもつ弁財天さまの癒しを体験しに、ぜひ足をお運びください。

眺望抜群、江の島サムエル・コッキング苑で絶品フレンチトーストをいただきましょう(LONCAFE)

▲江の島サムエル・コッキング苑に新しく出来たサムエル・コッキング温室遺構展示体験棟の奥、マイアミビーチ広場前の白い建物が「LONCAFE」

2022年11月にリニューアルオープンした江の島サムエル・コッキング苑サムエル・コッキング温室遺構展示体験棟やUMIYAMA GALLERYなど新しい施設がオープンし、緑あふれる居心地の良い空間がさらに進化しています。さらに2023年4月より、夜間イベントがない期間は朝9時から20時まで終日入苑無料となりました!(夜間イベント開催期間中は、17時以降の出場には大人500円、こども250円の料金が必要です)江の島の最上部に総面積1万平米を超える敷地に遺るボタニカルガーデン、手入れの行き届いた自然豊かな庭園に気軽にアクセスできるのは嬉しいですね。

その江の島サムエル・コッキング苑の開苑に合わせ2003年にオープンし今年20周年を迎える日本初のフレンチトースト専門店「LONCAFE 湘南江の島本店」にて評判のフレンチトーストをいただきましょう。

▲2021年12月に改装されたばかり。マイアミビーチ広場に隣接した広く開放的なテラス席からは腰越や稲村ガ崎方面の海岸線も見えます

▲白を基調にした店内にアクセントとなるネオンのサインがお洒落です。スペースにも余裕があり会話とフレンチトーストをゆったりと楽しむことができます

▲マイアミビーチ広場越しに広がる相模湾。七里ガ浜、稲村ガ崎、逗子方面と海岸線を見渡せるテラス席。季節を問わず絶好のロケーションです

▲一番人気の「濃厚クリームブリュレ」。焼き立てのフレンチトーストの上に濃厚なカスタードで作られた特製クリームブリュレがたっぷり。ベリーのジャムとバニラのアイスもあって食べ応えあり!

▲「キャラメリゼバナナ」も映える一品。バナナの断面がパリッとキャラメリゼされています。香り立つキャラメリゼと芳醇なバナナが絶妙です。フレンチトーストによく合います!

湘南江の島本店では常時10種類のフレンチトーストのメニューが用意されており、目移りして選ぶのも迷うほど。一部の季節限定メニューは定期的に入れ替わるそうですが、不動の一番人気は「濃厚クリームブリュレ」とのこと。「まさにお店の看板メニューであり、ロングセラーです」と金子店長。

LONCAFEのフレンチトーストはバゲットを使っているのが特徴的です。気泡の少ない密度の高いバゲットを厚めにカットし、特製の漬け液(アパレイユ)に5分ほど浸してから、1枚1枚焼き上げて提供されているとのこと。

外はカリッ、中はふわっとろっというLONCAFE独自の食感に「フレンチトースト=柔らかい」という固定概念をいとも簡単に覆されてしまいました。この食感と風味はクセになります。

▲明るくゆとりのある空間は連日大盛況。外国人のお客さまも多く、LONCAFEの人気はワールドワイド!

甘いけれど甘すぎず、軽いのにしっかりとした食べ応えが嬉しい専門店のフレンチトースト。開店と同時にお客さんがどんどん入店されてきます。性別も世代も、そして国籍も問わず多くのお客さんに支持されているんですね。絶品のフレンチトーストを目的に、海を渡って江の島の頂上まで、ぜひお出かけください。


極楽寺の古民家カフェでいただく癒しのスリランカカレー(la maison ancienne)

▲江ノ電江ノ島駅から極楽寺駅まで17分。車窓からは変わらぬ町のながめを楽しめます

▲江の島とは異なる風情の極楽寺。鎌倉時代のこの付近一帯は、極楽寺の境内だったそう

極楽寺駅周辺はお店が軒を連ねるようなエリアではありませんが、極楽寺や成就院など名刹もありますので、歩いて少し散策してみましょう。数々のテレビドラマや映画の舞台になったこの地域は、昭和の風情がまだ残っているようです。

▲極楽寺駅から坂ノ下、長谷方面へ。この坂は「極楽寺坂」と呼ばれ、鎌倉時代は切通の一つに数えられた要所。道路を挟んで反対側は成就院境内へ通じています

坂を下り始めてすぐ、左手に現れた階段を登りクネクネと奥へ進んでゆくと古民家を改装したお店、la maison ancienne(ラ・メゾン・アンシェンヌ)があります。直訳すると「古い家」ですね。

▲懐かしい雰囲気漂う一軒家の玄関。OPENの看板が目印。現在は金土日月の週4日のみ営業されています

▲1階はオリジナルブランドのコスメティックス「AMBIENTE(アンビエンテ)」やアパレル「THE FACTORY」のなど商品が並んでいて購入もできます。他にアンティークな生地や食器なども

▲開店当時はオーナーのロシャン・シルバさん自ら作って販売していたというジャムは、今ではお店の定番商品に。赤い蓋もかわいいです

スペイン人の父とスリランカ人の母をもつロシャン・シルバさんがイタリア、フランスと欧州での生活を経て日本へ。この極楽寺の谷戸に見つけた「古い家」をお店に改装し、15年ほど前に始められたのがこのla maison ancienne(ラ・メゾン・アンシェンヌ)。現在は東京中目黒「LA VIE A LA CAMPAGNE / ラ ヴィ ア ラ カンパーニュ」を旗艦店として大阪や神戸にもお店があるそうです。各店カフェ、コスメティックス、アパレルと衣食と生活に関わる分野のオリジナル商品やサービスを提供されています。

ロシャン・シルバさん自ら衣類のデザインから日々のパン作りまで手掛けてきたそう。彼自身、文化のボーダーを超えてきた歴史や環境に育まれた独自のセンスが、それぞれのブランドに色濃く反映されているようです。もちろんこの極楽寺の空間やメニューにも。

▲2021年4月末にリニューアルオープンされた店内。2階はカフェとして営業しています

古民家の趣のある内装と使い込まれた家具、そこにレイアウトされる欧州のアンティークな小物たちが相まって独特な空間が広がっています。窓の下に見えるお庭とその先の谷戸の緑。目に映る近隣の家々の姿かたちは変わっても、風に揺れる木々やひらひらと舞う蝶を見ていると、鎌倉時代から現代までこの谷戸の景色はほとんど変わって無いのでは、と感じてしまいます。

それではスリランカ人の母を持つロシャン・シルバさん監修のスリランカカレーをいただきましょう。

▲お皿には3種のカレーと付け合わせの副菜がライスを中心にぐるりと盛り付けられています。中央のターメリックライスの上に立つのは「パパダム」という豆のおせんべい

現在、ランチ(フード)メニューは、スリランカカレーのみ。ワンプレートに盛り付けられたカレーは3種。この日は豆のカレーとチキンのカレー、そして野菜のカレー。ビーフやポークなどカレーの種類や素材はほぼ日替わりで変わるそう。

スリランカカレーの調理はスリランカ人シェフが担当されているそうで、なるほどカルダモンやマスターシードなど爽やかなスパイスが香り、味に奥深さを与えてくれます。

▲「よーく混ぜて食べてください」と、運ばれた白いお皿に盛り合わせされたスリランカカレーの鮮やかなこと。大きめのスプーンで混ぜながらいただきます!

レギュラーサイズでもボリュームは十分。アーユルヴェーダの国だからでしょうか、使われているスパイスたちの風味はすれど姿はほとんど見えず舌に残るようなこともありません。スパイス類の多くをすりつぶしたり細かくして使っているようです。辛さも強くなく身体に優しい風味のカレーです。

また調理にあまり油を使わないそうで、胃もたれもせず、いろんな風味と食感を楽しんでいるうちにあっという間に完食してしまいました。美味しいカレーの持つ引力には、抗うことができません。

肉類を使わないベジタリアン対応にも応えてくれます。売切れてしまう日もあるそうですので、カレーを食べるぞ!という意気込みの方は、早めに入店するのがお薦めです。

▲デザート類にはパウンドケーキも。写真はレモンケーキ。しっかりとレモンの香りがあり白い糖衣も綺麗です。他にはキャロットケーキやバナナケーキ、自家製スコーンも

カレーとセットにできるドリンクはコーヒー、紅茶、オレンジジュースなど。ハーブティーも人気で、「Beauty」「Refresh」などのオリジナルブレンドハーブティーは購入することができ、気に入って持ち帰る方も多いとか。

パウンドケーキのサイズもスリランカカレー同様に大きめサイズ。スコーンをオーダーすると1階で販売されているオリジナルジャムが付いてくるそうなので、味見してみたい方にもぴったりですね。

湘南エリアでも珍しいスリランカカレーを体験でき、その他オリジナルの商品も魅力的なla maison ancienne(ラ・メゾン・アンシェンヌ)。欧州の上質で健やかな田舎暮らしをコンセプトに掲げるロシャン・シルバさんの世界観を、極楽寺で体験してみてはいかがでしょうか。

※2024年4月時点 こちらのお店は閉店しております。詳細は公式サイト等でご確認ください。

家具と身体をリペアする二人の職人が営むカフェ・バー(kaina)

▲独特の形をしたホームが特徴的な江ノ電 稲村ヶ崎駅。駅周辺には地域住民の御用達の食品店や食堂などもあり、どこか懐かしい雰囲気が漂っています

▲稲村ヶ崎駅 改札を出たら海とは反対側へ徒歩5分。緩やかな坂を歩いてくると右手にこの看板が見えてきます

極楽寺駅から稲村ヶ崎駅まではわずかひと駅、6分ほど。極楽寺の古民家でのスリランカカレーをいただいた後に訪れたいのは稲村ガ崎で5周年を迎えた「kaina」。土日祝日はカフェ・バーとして、平日は家具のリペアと整体やパーソナルジムを組み合わせたボディーケアのサービスを提供されているユニークなお店です。

▲小高い山の中腹にあるkaina。一般住宅を改装し、リビング部分を土日祝日限定のカフェ・バーとして営業されています。テラスも広く、視界の先には稲村ガ崎の谷戸の緑が広がっています

▲店内には欧州の歴史ある著名ブランドを中心に何種類も机や椅子が。実際に座って、じっくりと椅子の座り心地を試すことができます。もちろん新品の家具の購入もできるそうです

▲お店を切り盛りする吉川さん(左)と吉岡さん(右)。カフェ営業の日は店員さんとしてサービスを担当されますが、それぞれ身体と家具をケアするプロフェッショナルという顔をお持ちです

店名「kaina(かいな)」は、腕(うで)のやや古風な言い方。異なる仕事をされるお二人ですが、それぞれ腕が命である職人として、本物のサービスを提供し続けてゆこうと、腕という意味のkainaを店名に掲げられたそうです。

▲kainaの一角にある工房で日々お客様からお預かりした家具をメンテナンスされる吉岡さん

大学卒業後、家具職人を目指し長野の専門校へ。その後、就職した工房で家具作りと販売の両方の大切さを学びながら将来はオーダーメイドの家具職人を夢見ていた吉岡さん。

家具工房を経て、欧州の2つの有名家具ブランドにて品質管理を担うポジションへ転職。「人生で一番働きたいと思っていたブランドで経験を積むことができました。100年遺るような名作と呼ばれる製品を作り続けていて、その形・デザインに意味があるということがよく分りました。」

「そのような完成された家具に触れることで、(当初の夢であった)自分の家具を作ることよりも、愛着のある家具を長く使い続けてもらうように修理し、再生する職人として家具と関わろうと思うようになり、kainaを始めることにしました。」

▲こちらは柔道整復師の国家資格をもつ吉川さんの施術室。不調の原因を探り、改善と合わせ予防を目的にトレーニング要素のある施術も提供

▲開業以来、吉川さんを頼って10代から80代のクライアントの方々が通っているそう。「施術以前のカウンセリングの時間をじっくりと設けています。同じ原因による身体の不調の現れであったとしてもアプローチはクライアントさん次第。対話を通じてケアの内容を提案しています。」

スポーツに明け暮れていた学生時代、駆使した身体のメンテナンスのため整体に通っていたという吉川さん。その先生の施術に感銘を受けたのがきっかけとなり、整体やマッサージなどに興味を持つことに。柔道整復師を取得し、治療家として整骨院や病院内のリハビリ担当としてキャリアをスタートされたそう。

「病院では毎日50人くらいの方に施術をしていましたが、一人あたりで考えると10分ほど。まるで流れ作業のような関わり方でした。身体に不調を抱える人々の役にもっと立ちたいと考え、勉強と経験を重ねて独立しました。このkainaでは、カウンセリングを重視して、クライアントごとにオーダーメイドのケアを提供しています。」

▲カフェ・バーでは、アンティークのカップや食器が使われています。ビンテージ物の食器類は購入することもできます

▲友人ソムリエが厳選したナチュラルワイン各種も週替わりで用意。気になっていた北欧ブランドの椅子にじっくりと腰を据えて、ワインを楽しむことができます。これは家具屋さんのショールームでは出来ない体験です!

▲美味しいお茶やワインをいただきながらお二人に家具や身体について気軽に相談できるのは嬉しいですね

土日祝日のカフェ・バー営業時にはお茶やワインを楽しみに来店されるご近所さんやリピーターのお客さま以外に、家具や身体についての相談を兼ねて来店される方も多いそう。お二人ともにお客さんの話をじっくり聞いて、オーダーメイドなケアを提案してくださるので、評判が口コミで広がっているようです。

カフェ・バーの営業日時についてはSNSをご確認の上、ご来店ください。お身体のケアや家具リペアにつきましてはkainaホームページからお問い合わせください。

今日の1DAY TRIPのお得額は!

「江の島・鎌倉フリーパス」は小田急線各駅からの往復割引きっぷがついた、小田急線藤沢駅~片瀬江ノ島駅間と江ノ電全線が乗り降り自由になるお得な乗車券です。今回は江の島観光がお得になる「江の島シーキャンドルセット券(小田急乗車券付)」を利用しました。

新宿駅発着の「江の島・鎌倉フリーパス」は1,640円。同じく新宿駅発着の「江の島シーキャンドルセット券(小田急乗車券付)」は1690円。差額はわずか50円ながら、江の島シーキャンドル(500円)、江の島エスカー(360円)の料金が含まれています!

以下は、今回のルートのおさらいです。

小田急新宿駅→小田急片瀬江ノ島駅→江島神社→LONCAFE→江ノ電江ノ島駅→極楽寺駅→la maison ancienne(ラ・メゾン・アンシェンヌ)→極楽寺駅→稲村ヶ崎駅→kaina→極楽寺駅→江ノ島駅→小田急片瀬江ノ島駅→小田急新宿駅。

通常の運賃(IC)と江の島エスカーの利用額と比較した場合、「江の島シーキャンドルセット券(小田急乗車券付)」を使うことで、648円もお得になりました。

2022年3月12日(土)からの小児IC運賃が全区間一律50円になったことに伴い、江の島・鎌倉フリーパスのこども料金が410円~430円になりました。「江の島シーキャンドルセット券(小田急乗車券付)」のこども料金は一律450円です。お子さまと一緒のお出かけにも、ぜひご利用ください。


取材 ALOHAS
※価格はすべて税込みです。
※掲載情報は取材日時点(2023年3月)のものです。