2022秋おさんぽマップ③

秋の鎌倉駅周辺をおさんぽ!

歴史を訪ねて、秋の鎌倉をおさんぽ

現在放映中の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を見て、鎌倉の歴史に興味を持った方も多いのではないでしょうか。鎌倉駅の周辺には、北条氏や源頼朝ゆかりの地が点在しています。色づく葉に彩られる鎌倉のまちを、歴史をたどっておさんぽしてみてはいかがですか。

【鎌倉殿の13人 大河ドラマ館】大河ドラマにもっと詳しく、もっと楽しく

鎌倉駅に到着したら、小町通りを散策しながら【鶴岡八幡宮】を目指しましょう。鶴岡八幡宮境内、【鎌倉文華館 鶴岡ミュージアム】にオープンした【鎌倉殿の13人 大河ドラマ館】は、大河ドラマの放送に合わせて22年3月に開館しました。13人の重臣を掘り下げたコーナーなど、ドラマが何倍も楽しくなる展示が並びます。歴史とドラマを照らし合わせると、もっと深い世界が見えてくるはず。併設のカフェに展示されている大木は、源頼朝の時代からこの地を見守ってきた大イチョウの一部。2010年に倒れて以降も、多くの住民に愛され、この地にあり続けています。

▲ずっと鎌倉を見つめてきた大木は今もこの地で愛されています

【宝戒寺】北条氏の屋敷跡に、美しい白荻が揺れる

大河ドラマの世界に浸った後は、時を超えて鎌倉の歴史を今に伝えるゆかりの地をたどりましょう。【鶴岡八幡宮】前を小町大路方面に進むと、北条義時も住んだ屋敷の後に建つ【宝戒寺】にたどり着きます。【宝戒寺】は白荻の名所で「萩の寺」とも呼ばれ、小さな白い花が踊るように揺れる光景は、紅葉とはまた違う秋の趣があります。【宝戒寺】は北条氏を弔うために建立されたお寺で、かつてここには北条氏の執権屋敷があり、義時をはじめとする代々の権力者が住みました。赤・黄・白の彼岸花が忍ぶように咲く、悲しくも美しいお寺です。

▲北条氏の屋敷があった土地は、白荻がきれいな憩いの場でした PHOTO©高島 斉

【燕カフェ】薬膳カレーが食べられる古民家カフェ

【宝戒寺】から小町大路に戻り、二つ目の角を左に進むと、静かな住宅街の中に佇む古民家が目に入ります。築85年の古民家をベースにした【燕(つばめ)カフェ】は、薬膳カレーが有名なお店。レトロな店内はドライフラワーに彩られ、どことなく異世界のよう。他にも、「いつもの食事より、身体にいいものを」という思いから、地元の良質な野菜やオーガニック食材を使ったメニューが並びます。

▲レトロな空間で、優しくて、心に残るひとときを

【東勝寺橋】北条一族の最後を見守った地にかかる橋

【燕カフェ】の先に流れる滑川にかかる東勝寺橋は、1924年(大正13年)に建設されたもので、当時の様式を残す希少なアーチ橋として、鎌倉市の景観重要建築物等に指定されています。この橋を渡った先には、北条一族終焉の地である【東勝寺跡】があります。付近は新緑と紅葉の撮影スポットとしても有名で、滑川と自然の織りなす四季折々の魅力ある風景を見せてくれます。鎌倉幕府終焉の地は、今はせせらぎの音がただ静かに響いています。

▲北条氏の最後を見届けた川は、今は人々の暮らしを見守っています

【妙本寺】秋色の境内を歩きながら、鎌倉時代に思いを馳せる

再び小町大路へ戻り、秋色に包まれる【妙本寺】を目指しましょう。紅葉、イチョウ、楓。秋色の木々が美しいこの場所は「鎌倉殿の13人」にも登場する比企一族の居住地でした。一族は源頼朝・頼家の乳母を務め、頼家との子をもうけ権力を得ましたが、やがて北条氏に滅ぼされます。その弔いのためにできたのが【妙本寺】です。悲しい歴史から長い時を経て、今は四季の草花が美しい憩いの場として親しまれています。

▲歴史に思いを馳せながら美しい紅葉とイチョウを鑑賞

今回ご紹介したおさんぽルート以外にも歴史を今に伝えるスポットが鎌倉には多く存在します。他の記事でも歴史を感じることのできるスポットを紹介しているので、おさんぽにぴったりのこの季節に、ぜひ足を運んでみてはいかがですか。

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