2019年8月にオープンされた「魚つるHANARE」の運営元は、1965年開業「フジサワ名店ビル」地下1階の食品売り場で、魚売り場を担い続ける魚介専門「湘南魚つる」。一般のお客さんのみならず近隣飲食店の料理人も足繁く通う藤沢を代表する魚屋です。腰越で漁師をされていた祖父の代からはじまり創業90年超という、長年の魚介類販売の経験から生まれた「いろんな種類の美味しい魚を気軽に楽しんでもらいたい」という想いから、飲食店「魚つるHANARE」を開店されました。
お昼のメニューは魚が主役の定食や丼を中心にした全6品と追加注文できる揚げ物セットのみ。中でも一番人気という「魚屋の特選刺身定食」は大きなお皿に日替わりで7種のお刺身がたっぷりで、思わず驚きの声が漏れてしまうほどのインパクト。さらに茶わん蒸しと小皿、そして熱々の白ご飯とお味噌汁と一緒に提供されます。美味しい魚を刺身で食べたいという気持ちを満足させることができる理想的な定食です。
「魚屋が作る魚めしとして、普通のお店ではなかなか食べることができない珍しい種類の魚を提供したり、魚屋さんだからこそ出来る料理を提供したいと考え、魚つるHANAREを始めました。魚を食べることが大好きな私自身が食べたいメニューを、リーズナブルな価格でお客様にも召し上がっていただきたいと考えています」と、岩田さん。
魚屋直営の「魚つるHANARE」で魚めしを味わい、「湘南魚つる」でお買い物を楽しむ休日の過ごし方。藤沢へお出かけの際にはぜひ足をお運びください。
魚つるHANARE
住所 〒251-0055 神奈川県藤沢市南藤沢2-5KMビル1F
TEL 0466-47-9399
アクセス 藤沢駅南口から徒歩3分
営業時間 11:00-14:30(L.O 14:00)、17:00-22:00(L.O. 21:30)、日・祝日17:00-21:00(L.O.20:30)
定休日 水曜日
※掲載情報は取材日時点(2024年2月)のものです。
鵠沼海岸駅から徒歩8分。竜宮橋をわたって鵠沼海岸まで歩いて5分。海の香り漂う湘南の町に溶け込み、開店から17年目となる「海岸5丁目」。ランチメニューは各種定食や丼からパスタまで10種類以上(キッズメニューもあり!)。「海岸5丁目」は、ローカルなファミリーレストランとして地域住民に支持され、食事とコミュニケーションの場として根付いているお店です。
手前は「若鶏のからあげ定食」。大ぶりな鶏モモ肉の唐揚げが5つ。若者からお父さん世代まで人気の定番メニュー。おろしポン酢でさっぱりいただけます。奥は「ノルウェー産のトロサバの網焼き定食」。大きな半身のトロサバ。旨味たっぷり、脂ののった鯖でご飯がすすみます。
各種定食や丼からパスタまで10種類以上あるランチメニューの多くが10年選手のロングセラー。「いろんな世代の方が来られた時に食べたいものがあるといいなぁ」という想いからメニューを作り上げてこられたそう。調理も「5丁目風」を意識して、奇をてらわずに一工夫されているそうです。
ランチタイムメニューは定食各種のほかにも釜揚げしらす丼や海鮮エスニックちらしなどの海鮮系やしらすを使ったパスタメニューも人気とのこと。通っていろんなメニューを制覇したくなります。
「小さかったお子さんが大きくなっても食事に来てくれることが嬉しいです」と自然体で話す三浦さん。店主のこの想いはきっと地域のお客さんにも伝わっていることでしょう。
太陽の光降り注ぐランチタイムもよし、夕暮れからの夜時間もよし。湘南、鵠沼海岸へお出かけの際にはお腹を空かせ「海岸5丁目」でお楽しみください。
海岸5丁目
住所 〒251-0037 神奈川県藤沢市鵠沼海岸5丁目13-9
TEL 0466-33-5773
アクセス 鵠沼海岸駅から徒歩8分
営業時間 ランチ 11:30-15:00(L.O.14:00)、夜18:00-22:00(L.O.21:00)
定休日 火、水曜
※掲載情報は取材日時点(2023年2月)のものです。
開業は1964年(昭和39年)。先代の店主がミカン船伝説で有名な江戸時代の豪商、紀伊國屋文左衛門にあやかりたいということで文佐(ぶんざ)食堂と名付け、地元客の他、海水浴客や釣り人向けに飲食を提供したのが始まりだそうです。開業から59年を経た今でも、メニューの豊富さと、ふらっと立ち寄れる庶民的な雰囲気は昔と変わりません。
江の島の弁天橋を渡り、観光客で賑わう大鳥居を横目にまっすぐ江の島ヨットハーバー方面へ。ヨットハウスの近くにあるのが、地元の人たちに永く愛されている文佐食堂。江の島ならではの海鮮料理の他に焼肉定食、野菜炒め定食、さらにはカレーライスやラーメンといったメニューまで揃い、家族連れでも楽しめる食堂です。
海近ならではのメニューが刺身、焼魚、煮魚や釜揚げしらす丼など(生しらすは扱っていません)。馴染みの魚屋で仕入れた旬の魚介を日替わりで調理しています。映画「海街diary」の中の「海猫食堂」で登場したアジフライは、当時文佐食堂にはないメニューでしたが、「ロケ地巡礼」で訪れる人たちから何度も尋ねられるのでメニューに加えたとのこと。映画はアジア各国でもヒットして、今でも韓国や台湾からの観光客が後を絶たないそうです。
「母(先代)からは糠床とずっと注ぎ足しながら使っている(味噌おでんの)味噌を引き継いでいます。料理の味も昔と変えずに。」とのこと。たしかに、定食屋や丼に添えられた糠漬けはどこか懐かしい味わいでした。昔からの味を守りながら、お客様の好みでメニューも少しずつ増やしているという文佐食堂。柳澤さんの、丁寧で温かい接客と心のこもった料理が永く地元の人に愛される食堂の所以かもしれませんね。
江の島へお出かけの際にはお腹を空かせ「文佐食堂」でお楽しみください。
文佐食堂
住所 〒251-0036 藤沢市片瀬江の島1-6-22
TEL 0466-22-6763
アクセス 片瀬江ノ島駅から徒歩15分、江ノ電江ノ島駅から徒歩20分
営業時間 11:30-16:00
※営業日や営業時間は天候や仕入れ状況により変更される場合があります。事前に店舗にお電話でご確認ください。
定休日 火曜日
※掲載情報は取材日時点(2023年2月)のものです。
鎌倉駅東口から小町通りに入ってすぐ、ちょっと昭和な雰囲気が残るビルの2階に店を構えるのが「なると屋+典座」(ナルトヤ プラス テンゾ)。鎌倉野菜を中心に採れたて、旬の食材を使った和定食が人気のお店です。肉、魚、卵を使わず、野菜から出るだしの味を大切にした料理は滋味深く、季節感に溢れたもの。毎月内容が変わる定食を楽しみに通う常連のお客様もたくさんいらっしゃいます。(注:だしは野菜に加え、鰹だしも使用しています。)
コンクリートの天井と木の素材を使ったインテリアが見事にマッチしている和モダンな空間。テーブル席とカウンター席があり、どこからも厨房の様子がよく見えます。さらに右手奥には半個室の掘りごたつの席も。大人からお子さん連れまで食事を楽しむことができる空間が広がっています。
一汁三菜をベースにした定食「今月のごはん」。例えば、2月の献立はこのような内容です。先付は定番の胡麻豆腐。醤油で炊いたごはんには菜の花とほうれん草をトッピング。刻んだ白菜と蕗の薹(ふきのとう)を葛でとじた汁物は甘み、苦みが冬から春への季節の移り変わりを感じさせます。鉢物は大根と車麩を酒粕で煮てあり、素揚げしたウドがいいアクセントに。小鉢にはブロッコリーの上にトマトと見間違う鮮やかな金時人参のピュレ。人参の甘さが際立ちます。そして、新物のたくあんと梅干。丁寧に調理された野菜料理が趣のある器に美しく盛られ、日本ならではの季節感を表現しています。
店主のイチカワヨウスケさんは調理師学校を卒業後、京都の高級料亭で3年修業。鎌倉のカフェ勤務を経て、自分の料理人としての道を見つめ直し、野菜を肉や魚の添え物ではなくメインにした料理に向き合うことに。その後、鎌倉や葉山の先輩、友人からのご縁がつながり、2004年小町通りに「なると屋+典座」をオープンしました。
素材と調味料の斬新な組み合わせから生まれる新しい味わいや美しく盛り付けられた季節感あふれる皿に魅了され、遠方からも訪れるお客さまが多いことも頷けます。開店から20周年を迎え、今なお進化を続ける「なると屋+典座」。目も身体も喜ぶイチカワさんのお料理を味わいに、ぜひお出かけください。
なると屋+典座
住所 〒248-0006 鎌倉市小町1-6-12 寿ビル2階
TEL 0467-23-7666
アクセス 鎌倉駅から徒歩2分
営業時間 11:30-15:00 (L.O.14:30)、18:00-20:00 (L.O.19:30)
定休日 毎週火曜、第2・第4水曜
※掲載情報は取材日時点(2024年2月)のものです。
今もしらすやわかめ漁など漁業の町のおもかげを残す材木座に2016年11月に開店された「燻製食堂 燻太」。鎌倉駅から材木座海岸を目指して徒歩17分(バスを使えば約10分)ほど、お店から材木座海岸までは一直線に歩いて5分の立地。長く映像制作に携わってこられた濱田雅裕さんが、55歳の節目に奥様の美幸さんと始められたお店です。
お店の由来を尋ねると「二人ともお酒が好きで、晩酌のための料理を凝って作っていたんです。子供たちにはカレーとかテキトーに食べさせておいてね!(笑)」と明るく話す雅裕さん。お店を始める以前から仕事に余裕があるときは自宅の台所で調理をしていたそう。食に対する興味と調理も好きということが高じて定年を待たずに会社を辞められ始められたとのこと。
「お店で食べた美味しい料理を覚えて帰って、家で再現するように工夫して料理をしていました。開店当初のメニューにはそういう昔から家で作っていたようなおつまみ的な料理が多かった。でもね、だんだんと自分でもちゃんとした本物の食べ物、料理を作りたいって想うようになってきたんです。」
「燻製というとしっかりと香も色も付いた物が一般的だと思うけれど、引き算で考えるようになって。今ではほんのり香りをつけるくらい。色もさほど付かない程度に仕上げます。このやり方だと食材本来の味を活かせて、食材が本来持つ旨味を引き出せるんですよ。」
わっぱ飯にのせられた燻製しらすをひと口いただくと納得の口福感。釜揚げされたばかりの熱々しらすも柔らかく美味いけれど、この燻製されたしらすは、さらに旨味が濃くなり食感も良き。ご飯との相性も抜群です。
「宮崎地頭鶏の炙り焼き」は厚手のスキレットに熱々の地頭鶏がゴロゴロと入って出てきます。宮崎の郷土料理である鶏の直火焼きは見た目の黒さに驚くほど。「薪の直火の火力と一緒に木の香りを鶏肉に移すから、僕の中では一種の燻製という位置づけです。」コリコリと食感も楽しめ、ご飯がすすむ一品です。
牛蒡や大根、人参にぶなしめじと油揚げ、まさに具沢山の味噌汁も満足感がこみ上げる一汁。定食として鶏肉だけでなく野菜もバランスよくいただけて嬉しいです。白飯も炊き立て熱々とくれば、無心になって箸を進めるしかありません。
異業種からの転身ながらお二人の柔軟な考え方と行動力で見事にお店を軌道にのせ、コロナ期間を経て、より深みと幅が増した燻太の料理。美味しい物好きのご夫婦が形にした定食の一つの理想形。それぞれがじっくりと味わい甲斐がある構成。定食は奥が深いかも、と感じさせる体験でした。
定食メニューは燻製系として他に「燻製チキンときのこのグリル」「ベーコンリゾットと紅茶ゼリーセット」「燻製文化鯖」なども。また「ピリ辛鶏ネギ丼と紅茶ゼリーセット」など台湾屋台飯系も提供されています。
定食以外にも一品料理も魅力的なメニューが多数。燻製された白身魚のお刺身をはじめ厚切りベーコンステーキ、信州鹿もも肉のたたきなどのジビエも。ほんのり香りがついた"燻製された"白身魚のお刺身は、昆布締めのような奥深い味わいに衝撃を受けてしまいました。お酒好きのお二人が営むお店ですから言わずもがな、地ビールをはじめワインなどお酒のラインナップも充実。ちなみにメニューは昼夜問わずすべて注文できるのも嬉しいですね。
鎌倉へお出かけの際にはお腹を空かせ「燻製食堂 燻太」でお楽しみください。
燻製食堂 燻太
住所 〒248-0013 神奈川県鎌倉市材木座4丁目4-34-3
TEL 0467-53-8271
アクセス 鎌倉駅から徒歩17分(バス利用の場合 約10分)
営業時間 12:00-20:00(L.O 19:30)※夜は早めに閉店の場合も。事前に電話で御確認ください。
定休日 月曜、火曜(祝日の場合営業し、水曜に振替)
※掲載情報は取材日時点(2023年2月)のものです。