eeny breakfast & shop

【2024夏】おさんぽコース【鎌倉~七里ガ浜】

路地裏と海岸線を行く 夏の鎌倉グルメとアート旅

夏の路地裏さんぽ。新しい鎌倉を見つける旅へ

夏の鎌倉で1日過ごすなら、陽射しを避けた路地裏から波の音が心地いい海辺まで、江ノ電沿いをゆったり過ごしてみませんか?

今回ご紹介するコースは、鎌倉駅から出発し、材木座、長谷、由比ヶ浜を歩き、最後は江ノ電に乗って七里ヶ浜へ。苔が美しい古寺や、逸品グルメ、江ノ電、アートが楽しめるカフェ・ギャラリーなど、友達・家族・お一人様も楽しめる満喫コースをお届けします。

8:00 【EENY BREAKFAST & SHOP】1日のはじまりは、味もビジュアルも最高な朝食プレートから

江ノ電「鎌倉駅」から徒歩4分、若宮大路から一本小道に入った場所にある【EENY(イーニー)】は、2024年2月にオープンした朝食&雑貨のお店です。チョークアーティストの"チョークボーイ"率いる手描き結社「WHW!」がプロデュースしていることもあり、ポップな手描きイラストが店内を彩るアクセントになっています。

▲「EENYプレート/Mサイズ」1500円。パン、卵料理、肉料理の種類をそれぞれチョイス。季節野菜のデリや手割りポテトが付いて、Mサイズでもこのボリューム

▲円形のカウンターは座ってみると意外と話しやすくてオススメ。どこからも陽の光が入ってくる気持ちのいい空間です

9:30【妙法寺】隠れた絶景スポット、苔の石段が美しい「苔寺」

江ノ電「鎌倉駅」から徒歩約15分の場所にある【妙法寺(みょうほうじ)】は、1253年に日蓮が鎌倉・大町の松葉ケ谷(まつばがやつ)を布教活動の拠点と定め、小庵を結ばれた地に建立された霊跡寺院と言われています。鎌倉市指定文化財の総門や四季の山野草が楽しめる参道のほか、境内には美しい苔の石段があるなど見どころもいっぱい。「苔寺」の愛称で親しまれています。

▲ 苔の見頃は4月~6月ですが、緑色に苔むした姿は年間通して見ることができます。苔の保護のため階段は鑑賞のみ、法華堂に行くには並行した迂回路を利用します

▲ 文化年間(1804年~1818年)に水戸家により建立された妙法寺法華堂で、静かなひと時を

11:00【John】作家・アーティストを発信する、材木座のギャラリー&カフェでひと休み

鎌倉駅・和田塚駅から徒歩12分【John(ジョン)】は材木座にあるギャラリー&カフェ。ギャラリーでは月に2~3本ペースで企画が替わり、1年先まで展示・イベント予約でいっぱい。グラフィックやイラストレーション、陶芸やガラスウェアなどのクラフト、アパレルやアクセサリーなどの展示会など、幅広いジャンルの作家・アーティストの発信の場となっています。

▲アーティストDonchiによる作品展を開催(2024年3月の展示例)

▲「Coffee Johnブレンド 深煎り」500円、Bakeromiの「ココナッツマカロン」200円

カフェスペースで味わいたいのが、コーヒーとお菓子。コーヒー豆は新潟の「ディグモグコーヒー」で焙煎された同店オリジナルの深煎りブレンド。お菓子は逗子の菓子作家「Bakeromi(ベカロミ)」のもの。クッキーやケーキは日替わりで届くので、何があるかはその日のお楽しみ。このほかにも曜日によって取り扱うメニューがあり、地元にゆかりのある作り手さんとつながり、その美味しさを発信しています。

12:30【月と松】鎌倉の日本家屋で、季節の庭木を眺めながらいただく「からすみ蕎麦」

「月と松」は、鎌倉・材木座の閑静な住宅街にある、知る人ぞ知る蕎麦処。昭和6年に建てられた日本家屋の風情ある佇まいと、桜や沈丁花、柏葉アジサイなど季節の花木が楽しめる和庭園を眺めながら、ゆっくりと食事が楽しめます。

ここでしか味わえないのが、日本三大珍味の“からすみ”を使用した「からすみ蕎麦」。蕎麦つゆでいただく蕎麦でも、蕎麦粉にからすみを練り込んだものでもありません。からすみ粉をふんだんにまぶしていただく、美しく贅沢な逸品です。

▲「お料理とからすみ蕎麦のショートコース」3,500円。からすみ蕎麦のほかに、旬のお料理二品が付きます(写真は3月の献立)

▲日本家屋のしつらえをそのまま活かした広間。天井の高さと庭の奥行が相まって開放的な心地よさ

14:00【cafe Luonto】江ノ電ビューで味わう本格コーヒー、居心地のいいカフェでひと休み

江ノ電「長谷駅」から徒歩1分の線路脇にあるのが、長谷のカフェの代表格【cafe Luonto(カフェ ルオント)】。窓の外には江ノ電、店内にはアート作品と、まさに画になるカフェ。江ノ電が通り過ぎるのを眺めながら、コーヒーとケーキに舌鼓。オーナー・渡辺圭二さんの温かい人柄や本格コーヒーを楽しみに訪れる、地元ファンにも人気のお店です。

店内は本や雑誌のほか、壁一面にアート作品がいっぱい。アートと江ノ電を眺めながら、ゆったりとしたカフェ・タイムが楽しめます。

▲「ドリップコーヒー」990円、「米粉のキャロットケーキ」660円。ドリップコーヒーはたっぷり2杯分、サーバーとカップで提供

▲アート作品は、オープンの時の店内イラストを手掛けたミヤタチカさんや、鎌倉在住のイラストレーター・山﨑杉夫さんの作品が楽しめます

15:00【鎌倉 緑青】四季折々の野の草花を扱う店で知る、山の自然の景観の美しさ

江ノ電「長谷駅」から徒歩1分の場所にある花屋【鎌倉 緑青(かまくら ろくしょう)】。店内に並ぶのは、岩に苔や山野草を根付かせた岩付盆栽や、山に自生している植物など“自然の景観”を感じられるものばかり。草花を生ける花器は、井上さんがコツコツと集めてきた骨董品のほか、丹波焼や信楽焼の窯元から仕入れる鉢など、味わいのあるものが並んでいます。

フラワーギフトは、持ち帰りやすい桐箱にしつらえたものや、飾りやすい花器付きのものが人気。自分へのギフトとして持ち帰って、鎌倉の思い出の余韻に浸るのもいいですね。店主・井上さんが提案する自然な草花の美しさを感じに、訪れてみてはいかがでしょうか。

▲「季節の贈り物・桐箱」4,400~11,000円。桐箱を開いて飾るだけで、パッと華やぐインテリアに

▲鉢にしつらえた山野草。花器となる鉢や岩は、地方の窯元から直接仕入れたもの

16:00【由比ガ浜】夏は海水浴も! 鎌倉のサーフ・カルチャーの聖地

長谷から歩いてすぐ、滑川河口から西側一帯を約1kmに渡って広がる【由比ガ浜(ゆいがはま)】。鎌倉を代表する遠浅の海水浴場で、その歴史は明治時代からと古く、海の家のカラフルなパラソルが夏の風物詩となっています。また、車いすでも移動がしやすいボードウォークが設置されているなど、誰もが安心して楽しめる海水浴場として整備・運営されています。

▲サーフィンやボディボードなどのマリンスポーツが盛んです

▲路地裏から望む由比ガ浜。西側には漁師の網場があり、のどかな風景と心地よい波音が楽しめます

18:00【Sbar】夕日の後は、生パスタが話題のオステリアへ

江ノ電「七里ヶ浜駅」から徒歩1分にある、美味しい生パスタが話題のイタリアン【Sbar(エスバル)】。ワインと食事を提供するオステリアとして2023年8月にオープンして以来、昼間は観光客、夜は地元客で賑わっています。

料理はイタリアンレストランで経験を積んだシェフ・村岡さんが腕を振るいます。中でもパスタに力を入れており、タリオリーニやリングイネ、トロフィエなど様々なパスタを提供。中でも人気は「生パスタのボロネーゼ」。お好きなワインに合わせて味わって。

ランチ、夕食のほか、カフェメニューも充実。バスクチーズケーキやパンナコッタなど自家製スイーツもお試しあれ。

▲「自家製 生パスタ・ボロネーゼ」1,700円、「自家製ハム」850円

▲グラスワインのラインナップは豊富。「イタリアオーガニックワイン」グラス500円ほか、様々な国の厳選ワインが用意されています

▲場所は七里ヶ浜駅前。ドリンクやソフトクリームやなど、冷たいテイクアウトメニューもあります

監修 湘南スタイルマガジン
取材・文 小宮山真美
写真 小澤義人