鎌倉駅から御成商店街をしばらく歩くと、2019年のオープン以来、ビール好きをうならせてきた酒屋【VANAVASA(バナバサ)】が見えてきます。マイクロブルワリーやナノブルワリーが手間暇かけて少量のみ生産するクラフトビールが100種近くそろう、クラフトビールの博物館のようなお店です。
鎌倉駅から御成商店街をしばらく歩くと、2019年のオープン以来、ビール好きをうならせてきた酒屋【VANAVASA(バナバサ)】が見えてきます。マイクロブルワリーやナノブルワリーが手間暇かけて少量のみ生産するクラフトビールが100種近くそろう、クラフトビールの博物館のようなお店です。
酒屋の一角で立ち飲みする「角打ち」を、クラフトビールで体験できる【VANAVASA】。早速一杯いってみましょう。クラフトビールの選び方、教えてください! 「缶やラベルのデザインは作り手のパッション、ブルワリーの特徴をよく表しているんです。そこもクラフトビールの魅力。ぜひ、気になったものを“ジャケ買い”してみてください」と教えてくれたのは、オーナーの井伊乃士(いいだいし)さん。
店内の大きな冷蔵庫には、初めて見るデザインのクラフトビールがぎっしり。さらに、タップには樽生のクラフトビールが常時3種類つながっています。樽生クラフトビールは地元ブルワリー『ヨロッコビール』から一種類、しっかりした味わいのIPA、ちょっと珍しいビールの組み合わせにしているそうです。
缶や瓶以外に、樽生クラフトビールも量り売りでテイクアウトが可能。ビール専用マイボトルの「グラウラー」を使えば、炭酸も抜けず冷たいままで長時間持ち運ぶことができます。【VANAVASA】に立ち寄って樽生クラフトビールをテイクアウトし、キャンプやアウトドアで楽しむ人もいるのだとか。
角打ち、ジャケ買い、量り売りのテイクアウトなど、クラフトビールの面白さがぎゅっと詰まった【VANAVASA】。立ち飲みにも、お土産探しにも、気軽に訪れてみてください。
次にご紹介するのは、クラフトビールとラーメンを一緒に楽しめる魅惑のスポット【Magnetico(マグネチコ)】。鎌倉駅から徒歩で15分ほど、付近には鶴岡八幡宮、宝戒寺、荏柄天神社や報国寺があり、観光の合間に訪れるのも良さそうです。
まずは店内のタップリストをチェックしてみましょう。地元ブルワリーの『ヨロッコビール』と、その時々のおすすめの樽生クラフトビールが3、4種ほど記載されています。
「日本を中心に、飲み飽きない味わいのクラフトビールをセレクトしています。買い付けが殺到するような流行のビールより、オーソドックスなタイプを選ぶことが多いですね」と、オーナーの浪川実央(なみかわみお)さん。「夏なら酸味のあるビールもおすすめ。あと、『志賀高原ビール』の『山伏』も面白いですよ。野生酵母を使って熟成させたワインのようなビール。大瓶なので、何人かでシェアして楽しめます」と、店内の冷蔵庫にも掘り出し物が鎮座していました。
ラーメンの他にも麺類や自家製焼売、ご飯ものやおつまみも充実しています。食欲をそそる香りとともに、醤油ラーメンが運ばれてきました。和だしが効いたスープに縮れ麺がマッチ。そこにグビッとクラフトビール。これはたまりませんね! いただいたのは、ほどよく苦くてマイルドな『志賀高原ビール』のペールエール。ビアグラスは画像のレギュラーサイズとハーフサイズがあるので、ハーフサイズを選んで飲み比べするのも楽しそうです。
店を「町中華みたいな場」と呼びラーメンやフードを充実させているのも、クラフトビールを難しくて敷居の高いものと考えず日常的に楽しんでほしいからだそう。「クラフトビールは、一種のカウンターカルチャーでもある。ビール作りに真摯に向き合う、地域の小さなブルワリーを応援していきたいですね」と麺の湯気越しに、浪川さんの熱い思いも感じることができました。
湘南らしいお洒落な空間で、特別なビールを一杯。そんな希望が叶うのが、8HOTEL湘南藤沢に併設された【8LOUNGE(エイトラウンジ)】です。
【8LOUNGE】のシグネチャードリンクである『8 chill Vibes』は、茅ヶ崎のマイクロブルワリー『Barbaric WORKS(バーバリックワークス)』とともに作り上げたセゾンエール。8HOTELでしか飲むことができない、オリジナルクラフトビールです。
『8 chill Vibes』を口にするとまず広がるのが、シトラスやマンゴー、パッションフルーツなどの柑橘系の風味です。「爽やかさとトロピカルさ、あえて3.5%という低めのアルコール度数が特徴で、“ドリンカブル”にこだわったクラフトビールです。ぜひ、【8LOUNGE】特製グルメバーガーと一緒に楽しんでください」とマネージャーの山崎元弥さん。たしかにとても飲みやすく、気分もリフレッシュできて、「chill」という表現がぴったりです。オリジナルクラフトビールとボリュームたっぷりのハンバーガーを目当てにやってくる地元のお客さんも多いそう。「ローカルと旅する人が混じり合う、ソーシャルハブになれたらいいですね」
それにしても、のんびり長居してしまいたくなるいい雰囲気! 秘密は、こだわりのインテリアにもありました。店内の至るところに自然素材が使われており、カナダ産レッドシダーの丸太を使ったカウンターは特に圧巻です。7メートルもの丸太は室内に入り切らず、テラスにはみ出ているワイルドさ。削り出した部分は【8LOUNGE】のテーブルにも使われています。
2022年7月には、8HOTEL湘南藤沢内にスパ施設『8 WATER CAVE swim suits spa』も登場したばかり。宿泊客は、海の洞窟をテーマにしたフォトジェニックなプールや、サウナ・水風呂・外気浴などの「サ活」を楽しめるそう。泊まりがけで、オリジナルクラフトビール&サウナで夏の疲れを癒すというのも有りですね!
監修 湘南スタイルマガジン
取材・文 二木薫
写真 三浦安間