秋の鎌倉で紅葉ハイキング

紅葉を見に秋の鎌倉ハイキングへ! 美しい自然の景色を堪能する秋の湘南旅

紅葉を見に秋の鎌倉ハイキングへ

毎年10月下旬から12月下旬の紅葉シーズンには、多くの観光客で賑わう鎌倉エリア!
今回は、鎌倉のパワースポットやハイキングコース、絶景スポットなどを巡る、秋の湘南を楽しむ観光モデルコースを紹介します。

秋の澄んだ空気を胸いっぱいに吸い込みたくなる、そんな自然を満喫できる観光コースです。
鎌倉から藤沢までを結ぶ江ノ電を利用することで、鎌倉の紅葉と、湘南の海の美しい景色を1日で堪能することができます。

【佐助稲荷神社】49基の赤い鳥居が映えるパワースポット

出発地点は「鎌倉駅」。鎌倉駅西口から徒歩約20分で行くことのできる【佐助稲荷神社】へ向かいます。

佐助の閑静な住宅街の奥に位置する佐助稲荷神社は、源頼朝を歴史的快挙に導いたという伝説から「出世稲荷」とも呼ばれ信仰を集めているそう。まずはここで、楽しい1日になることを願って旅のパワーを充電します!

朱色の鳥居が並ぶ参道から境内には、多くの白狐が祀られています。
また境内の片隅には、「霊狐の神水」と称される湧き水があり、霊狐泉と讃えられ、現在も湧き続けています。飲むことはできませんが、入れ物などに入れて持ち帰り、神棚に備えるとパワーをいただけるそうです。

▲49基の鳥居と沢山ののぼりが建てられた参道。本殿の遠くから「一の鳥居」「二の鳥居」といい、鳥居をくぐるごとに神聖さが高まっていきます。フォトジェニックなスポットとしても人気です

▲人々から奉納された古い石の祠(ほこら)が多く祀られ、その苔むした祠の中には神様の使いである狐の像が安置されています

【佐助カフェ】鎌倉にゆかりのある作家の本やアートが楽しめるギャラリーカフェ

佐助エリアのランチ休憩には、佐助稲荷神社の近くにあるギャラリーを併設したカフェ【佐助カフェ】へ。

2019年10月にオープンした佐助カフェは、佐助神社や銭洗弁天の参拝者や観光客、地元民に人気のカフェです。

店舗の向かいにはギャラリーを併設しており、地元作家の作品を中心に、常時展示会を行っています。毎年、秋から冬には公募展も開催(10月〜12月募集期間、翌年1月〜2月に展示)。写真や油絵、水彩画など、多くの作品が店内を彩ります。

▲「粗挽きビーフ・キーマカレー」1400円。粗く挽いた牛肉とスパイス、セロリ、花山椒を合わせたキーマカレー。カレーが好物だというオーナー・島崎亮平さんが極めた、ピリッと辛い一皿です

▲カフェ空間にも作品が展示されています。店内には鎌倉に所縁のある作家の書籍も置かれ、本を読んで過ごすこともできます

▲緑に囲まれた店舗。テラス席はペットとの来店もOK!

【銭洗弁財天 宇賀福神社】金運・財運のご利益がある弁財天を祀る神社

続いては、湧き水でお金を洗うと金運が上がるといわれる【銭洗弁財天 宇賀福神社(通称:銭洗弁天)】へ。

源頼朝が夢のお告げで建立し、その後第5代執権・北条時頼も信仰したと伝わる神社です。

時頼が「銭をこの水で洗い清めれば福銭となり、一家は栄え、子孫は長く安らかになるであろう」と、自ら銭を巳の日に洗って祈ったことから、人々もそれに倣い、銭を清めるようになったといわれています。

「何としても金運を上げたい!」という方は、よりご利益があるという「巳の日」(みのひ)に参拝するのがおすすめです。

巳の日とは、十二支を12日ごとに割り当てたときに「巳」の順番に当たる日のことで、毎年変わっていきます。つまり、12日に1度は巳の日になるので、月に2~3回は「巳の日」に出会うことができます。

2023年の9月では、8日(金)と20日(水)が巳の日に当たります。しかも、9月20日(水)の巳の日は、年に1度の大祭なので、ぜひこの機会に訪れてみてくださいね!

▲巳の日には入り口に提灯が灯され、多くの人が「商売繁盛」などを願って訪れます

▲社務所で線香とロウソクを購入して参拝し、柄杓で「銭洗水」といわれる湧き水をかけてお金を清めます。清めたお金は、自然乾燥させた後、有意義に使うのが良いとされています

▲祀られている「宇賀福神」は、蛇の身体に人の頭をした姿の神だと伝えられ、「巳の日」に参拝することで、よりご利益があるといわれています

【大仏ハイキングコース】源氏山公園付近から長谷の大仏へ抜けるハイキングコース

銭洗弁財天から坂をのぼると、源氏山公園近くから【大仏ハイキングコース】に入ることができます。北鎌倉の「浄智寺」付近から、鎌倉大仏殿高徳院の近く「大仏坂入口」までを結ぶハイキングコースです。

土の香りを感じ、木々のさざめく音や鳥のさえずりに耳を澄ませ、思い切り深呼吸したくなる気持ちの良いスポット。鎌倉の自然を全身で堪能できます。

「源氏山」から「大仏坂入口」までは、ゆっくり歩いて約40分から60分の道のり。
運動不足のわたしでも歩けた道ですが、自然の山道のため滑りやすい場所もあるので雨上がりなどは足元に注意が必要です。
清々しい秋空の下、ハイキングを楽しみましょう。

▲所々にある案内版に従って散策を

▲山道の入り口付近。山道に向かって左手を見ると、相模湾が見渡せるポイントが。ここで深呼吸をして、いざ山道へ!

▲木々に囲まれた自然の山道を進みます。遊歩道のように整備されていないので足元にご注意を

▲山道の分かれ道にも案内板があります

▲滑りやすい場所や起伏の激しい場所もあるので、グリップの効く運動靴などで行くのがおすすめ。急な坂道や段差がある場所では軍手があると便利です

▲山道を抜けた先は、大仏トンネル脇の階段に繋がっています

【鎌倉大仏殿 高徳院】モミジやイチョウに彩られる秋の鎌倉大仏

大仏ハイキングコースを抜けると、【鎌倉大仏殿高徳院】まで徒歩約10分で行くことができます。

「露坐の大仏」として名高い国宝銅造阿弥陀如来坐像・鎌倉大仏。北条得宗家の正史「吾妻鑑」によると、1252年(建長四年)に造立が開始されたといわれています。
その後、大仏殿は台風や大津波により倒壊し、室町時代末期頃には今の「露坐の大仏」になったそう。

紅葉は、例年11月中旬ごろから色づきはじめ、11月下旬から12月上旬ごろ見頃となります。
仁王門をくぐった先から境内の奥へかけて、モミジやイチョウが点在し、紅葉した木々とススキが風情を添えます。

葉に彩られる鎌倉大仏。常緑樹や青空が紅葉をさらに引き立てます

【EKIYOKO BAKE】店内で焼いたスイーツとコーヒーで、江ノ電が来るまでちょっと一息

高徳院から江ノ電長谷駅までは、徒歩約6分。

散策とハイキングで、そろそろ体力も限界です。
江ノ電が来るまでの間、長谷駅近くにある【エキヨコベイク】で休憩をしましょう。

散策の疲れを癒しながら、電車の待ち時間も有意義なひと時に。店内の看板には、江ノ電の時刻表が書かれているので、乗り遅れないようにチェックして。

▲【カフェラテ】550円と、【アンバタースコーンサンド】500円。サクサクのプレーンスコーンにつぶあんとバターをのせて塩を少々。甘じょっぱい絶妙な味付けが人気の定番スイーツです

▲店内の黒板には、江ノ電長谷駅の時刻表が書かれています

▲江ノ電長谷駅から大仏側約5mの場所に立地するカフェ

【江の島シーキャンドル】旅の終わりを彩る、江ノ島の夕景とライトアップ

カフェで休憩した後は、長谷駅から江ノ電に乗り、江の島へ移動します。

旅のクライマックスには、江の島のシンボル【江の島シーキャンドル】のライトアップと、美しい海と空がグラデーションを描くマジックアワーを堪能!
素晴らしい景色が旅の終わりを彩ってくれます。

例年、11月下旬ごろから翌年2月下旬までは、夕方17時から「江の島サムエル・コッキング苑」と「江の島シーキャンドル」をメインに、江の島全体がライトアップされる「湘南の宝石」も開催されます。鎌倉の紅葉と合わせて、「関東三大イルミネーション」ともいわれる光の空間を、ぜひ楽しんで♪

▲よく晴れた日は、美しいグラデーションの空を望むことができます

監修:湘南スタイルマガジン
取材・文:雨宮ちえみ
写真:原田寛