江ノ島駅

玉屋本店
たまや ほんてん

明治45年、江ノ電の開通とともに開業した羊羹の老舗で、 女将さんが点てる抹茶とともに和むひととき

江ノ電「江ノ島駅」の改札を出て目の前の通りが、洲鼻(すばな)通り。江ノ島に一直線でつながる道として、江戸時代より江ノ島詣へ向かう参拝客で賑わってきたといいます。通り沿いには飲食店やお土産物店などが軒を連ね、海水浴客が訪れる夏はもちろん、一年中人通りが絶えないこの通りでも、ひときわ目を引く建物が【玉屋本店】です。

▲明治45年、江ノ電の開通とともに開業したという110年以上の歴史を誇る老舗店。築88年になるという建物は、国の登録有形文化財にも指定されています。また、初代が江ノ島詣のお土産として考案した羊羹は、昭和24年に神奈川県指定銘菓に認定。特に、当時は江ノ島でとれた青のりを粉にして白餡に練り込んだ「のり羊羹」(一本850円)は、江ノ島名物として現代に受け継がれています

▲玉屋の羊羹のこだわりは、厳選された大豆、寒天、砂糖を使用し全て手作りで製造されています。店内奥では、ガラス越しに一点一点手作業で箱詰めする姿も見られ、冬場にはスタッフの皆さんが創業当時の頃からお揃いの半纏を羽織り、仕事をする慣習も残っているそう。代々変わらぬ味を守り続けて110年、一切れの羊羹からも老舗ならではの品格が感じとれます。写真は、栗が丸ごと入った贅沢な「本栗羊羹」1本1,100円。

▲茶釜が置かれたカウンター席で抹茶を注文し、着物姿の四代目女将・依藤奈奈さんが、目の前で一服ずつ丁寧にお茶を点てる姿を眺めていると、常に人が行き交う賑やかなすばな通りに面していることを忘れてしまいそう。ゆったりと時が流れる心静かなひと時です

築88年になるという建物は、建築当時の面影をそのまま残し、2022年3月に店内の一部をリニューアルして、カフェコーナーが併設されました。古き良き重厚感たっぷりのショーケースやレトロな照明が美しい、和モダンといった趣の明るい店内で、ドリンクや羊羹、自家製ケーキなどを手軽に味わうことができます。

また、画家としての顔を持つ女将さんの発案で、2006年には隣地に【Gallery-T】をオープン。湘南に拠点を置く作家さんを中心に、写真、絵画、陶芸など幅広いジャンルの作品を常時見ることができます。海外からの観光客にも人気で購入される方も多いそう。カフェの帰りに気軽に立ち寄れる、江ノ島の貴重なアートスポットです。

▲女将さんが丁寧に点ててくれた抹茶と、骨董の小皿に盛り付けられた姿も愛らしい「ようかんバターサンド」は900円(抹茶500円にプラス400円のセットメニュー)。小豆、寒天、砂糖を強い火力で極限まで練り上げた伝統の本煉羊羹のしっとりなめらかな口当たりとコクのある甘みが、程よくトーストされた香ばしいパンの風味とバターの塩気が相性抜群で、リピートしたくなる一品です

▲江ノ電とのコラボで誕生した、江ノ電のイラストが描かれた特別パッケージのミニ羊羹セット「江ノ電羊羹」1,000円は、お土産にもぴったり。中身は、のり、大納言、江ノ島、本煉2本の5本となっているので、食べ比べできるのも嬉しい一品です

▲五代目が手がける、秋冬限定で登場する近年の新作メニューのひとつ、ひと口で濃厚なチョコレートの深い味わいが口に広がる「チョコ羊羹」は、カフェのセットメニューとして、ドリンクにプラス250円でオーダーできます。この他にも、バニラアイスに抹茶と黒蜜ソースを添えたアフォガードも冬季限定のおすすめメニューです

掲載記事

概要

※掲載している情報が変更になっている可能性がございますので、公式サイト等で最新の情報をご確認ください。

店舗名
玉屋本店
たまや ほんてん
住所
〒251-0035 神奈川県藤沢市片瀬海岸1-9-10
TEL
0466-22-4507
アクセス
江ノ電「江ノ島駅」より徒歩1分
小田急「片瀬江ノ島駅」より徒歩7分
湘南モノレール「江ノ島駅」より徒歩3分
営業/拝観時間
10:00-18:00
定休日
木曜
公式サイト
こちら