#食欲の秋のお楽しみ

旅に出かけたくなる!本場の味が楽しめる外国料理の人気店3選

気軽に海外旅行に行けるようになるにはもう少し時間がかかりそう。でも大丈夫!現地まで行かずとも鎌倉、藤沢エリアで世界の美味しい料理やお酒を満喫できると評判のお店を紹介します。

【EGE Craft Beer House & Turkish Food】樽生クラフトビールとともに楽しむ本格的トルコ料理(鎌倉駅)

鎌倉駅東口から徒歩1分。小町通り入口の赤い鳥居をくぐってすぐのビルにあるのがクラフトビールと本格的トルコ料理の店、【EGE Craft Beer House & Turkish Food】です。エゲ(EGE)とはトルコ語でエーゲ海のこと。オーナーのトルコ人シェフが生まれ育った故郷に因んだ店名です。

▲エーゲ海に面したトルコ西部イズミル出身のシェフ、バリス・カラアスランさん

トルコ料理はフランス料理、中華料理とともに世界三大料理と言われています。西洋と東洋の中間に位置し、アジアからヨーロッパ、そしてアフリカまで広い範囲の多様な食材、香辛料や調理法が集まり、豊かなバリエーションを持つ料理に発展したそう。そんな本場のトルコ料理が鎌倉で楽しめるとは、嬉しいですね。

▲舟のような、ラグビーボールのような形のトルコの薄焼きパン「ピデ」。一説ではピザの原型と言われているそうです

EGEの「ほうれん草ピデ」はほうれん草とたっぷりのチーズがトッピングされ、見た目もピザそのものですが、外側はカリッ、中はもちもち。ナンのような食感で、ごまの風味が効いています。

オープンキッチンとビアカウンターのある広々とした店内。シェフのセンスでコーディネートされた家具やインテリアが旅情をかき立てます。小町通りの喧騒とは別世界の空間で味わうトルコ料理とクラフトビール。

世界最初のビールが生まれたのは古代トルコの周辺地域(メソポタミア)と言われています。当時、メソポタミアの人たちは世界最古の穀物の一つである大麦を栽培し、粥やパンにして食べ、発酵させてビールも作って飲んでいたそうです。なるほど、EGEのトルコ料理にクラフトビールが合うわけですね!

【HANG-GU Kamakura】発酵調味料の優しい味が決め手の韓国家庭料理のお店(鎌倉駅)

鎌倉駅東口から下馬交差点を経て大町四ッ角方面へ、駅から徒歩6分ほどで到着するのが【HANG-GU Kamakura(ハング鎌倉)】。韓国家庭料理を楽しめる人気のお店です。

▲HANG-GUとは韓国語で「港」を意味する言葉。海のある鎌倉の町で、港のように多くの人に立ち寄ってもらいたいと願い名付けたそう

白壁の明るい店内にはカウンター席とテーブル席があります。カウンターの上には朝鮮人参を漬けた瓶や自家製発酵調味料が仕込まれた瓶なども。

▲平日は基本一人で切り盛りするという店主の真琴さん。母方のルーツが韓国で、子供の頃からお祖母さまが作る韓国料理が身近にあったそうです

仕込み、調理そしてサービスも担うのはこのお店の店主、真琴さん。趣味のロングボードと子育てを海の近くでと考え、横浜から鎌倉へ移住。

稲村ガ崎の人気デリ店や由比ガ浜の韓国料理店のキッチンを経て、2016年にこの場所でご自身のお店を開店。「ちょうどおばあちゃんが亡くなったタイミングと重なり、自分のルーツでもある韓国の料理のお店をやろうと思いました」。お祖母さま直伝のレシピとご自身が家族の健康のために作っていた塩こうじや醤油こうじなどの発酵調味料を組み合わせた、真琴さん流の韓国家庭料理のお店がはじまりました。

▲滋味深く癖のない風味で一番人気の参鶏湯をはじめチゲ鍋などのスープ系、ビビンパなどのご飯物までランチメニューだけで10種類ほどの韓国家庭料理の味が楽しめます。季節もののナムルやキムチは自家製発酵調味料を使って手作りしています

「おばあちゃんから教えてもらったレシピをベースに、自分の興味があった発酵調味料や自分の好みの味を加えたのがHANG-GUの料理です。韓国の方もいらっしゃいますが、皆さん美味しい(マシッソヨ)と言ってくださってます」。

コロナ以前であれば気軽に遊びに行けたお隣、韓国。気軽に遊びに行くにはもう少し時間がかかりそうですが、鎌倉にさえ来ればHANG-GUで本格的でマシッソヨ!な韓国家庭料理が楽しめます。

【elarte】郷土愛あふれるシェフのアーティスティックなスペイン料理&バスク料理(藤沢駅)

藤沢駅南口から徒歩6分。【elarte(エラルテ)】は伝統的なスペイン料理・バスク料理を味わえるレストランです。スペイン、マドリッドの王宮広場にある人気バスク料理店「La Taberna del Alabardero」でスーシェフ(副料理長)をしていたイニャキさんがマドリッドで仕事をしていたレイコさん(奥様)と出会い、スペインでの生活を経て2005年に来日。シェフとして日本での研鑽を重ね、2013年に今の場所に自らの店をオープンしました。

▲バスク出身のシェフ、イニャキさん。「Hola!(オラ=こんにちは)」と声をかけてみましょう

まずは、バスク名物のピンチョスから。小皿料理のタパスと似ていますが、「串(ピンチョ)」に刺すという意味に由来するフィンガーフードのことで、elarteではスペインオムレツ、魚のスフレ、ヒルダス(アンチョビと青唐辛子ビネガー漬けとオリーブ)の3種盛り合わせでサーブされます。これはもう、ワインを注文するしかないですね!

▲パエリアはイカ墨も含め7種類あり、2人前から注文できます

イカ墨のパエリアも人気メニューの一つ。柔らかくて甘みのあるヤリイカやダルマイカを使いアルデンテに炊かれたパエリアは、イカ墨とニンニクの香りが素晴らしく、口中に広がる濃厚な旨味がたまりません。

▲ゆったりと置かれたテーブルに大きな窓から明るい陽ざしが差し込む店内。赤、黄色の ペンダントライトや壁のタイル画がスペイン気分を盛り上げてくれます

店名のelarteはスペイン語の定冠詞elとアートを意味する名詞arteを融合させた造語。その名の通り、店内には芸術をこよなく愛するシェフのアートコレクションがあちらこちらに。

elarteではスペインオムレツやハモンセラーノといった定番のタパスやバスク地方出身シェフならではのピンチョス、煮込み料理やオーブン焼き料理、そして各種パエリアなど本場スペインの郷土料理を存分に楽しめます。

ランチ、ディナーともコース料理がメインですが、サイドメニューや一品料理も豊富にラインアップされています。アートに囲まれた空間でワインを飲みながら、ゆったりと料理を楽しめば、もう気分はすっかりスペイン!