鎌倉駅東口から徒歩1分。小町通り入口の赤い鳥居をくぐってすぐのビルにあるのがクラフトビールと本格的トルコ料理の店、EGE Craft Beer House & Turkish Food(エゲ クラフトビアハウス&ターキッシュフード:以下EGE)です。エゲとはトルコ語でエーゲ海のこと。オーナーのトルコ人シェフが生まれ育った故郷に因んだ店名です。
トルコ料理の前菜(メゼ)は種類が豊富です。EGEでは、ほうれん草とヨーグルト、フムス(ひよこ豆のペースト)、ぶどうの葉のサルマの3種盛り合わせとなっています。(季節ごとに一部変更あり)中でも珍しいサルマは、ハーブやスパイスで味付けしたお米を塩漬けにしたぶどうの葉で包んだ家庭料理で、ミントの香りがとても爽やかです。
日本でもお馴染みのケバブ(トルコ風焼肉)。EGEではトルコで一般的なラム肉(角切り、挽肉)の串焼きがメインです。ハーブが効いた「なすとラム挽肉のケバブ」はジューシーななすが肉の旨味を引き立て、シンプルながら味わい深い一品。クラフトビールとの相性も抜群です。ラムの他に、特製ソースをからめたチキンケバブも用意されています。
世界最初のビールが生まれたのは古代トルコの周辺地域(メソポタミア)と言われています。当時、メソポタミアの人たちは世界最古の穀物の一つである大麦を栽培し、粥やパンにして食べ、発酵させてビールも作って飲んでいたそうです。なるほど、EGEのトルコ料理にクラフトビールが合うわけですね!「今日のおススメの一杯」をクラフトビール担当のジェレミーさんに聞いてみましょうか。
舟のような、ラグビーボールのような形のトルコの薄焼きパン、ピデ。一説ではピザの原型と言われているそうです。EGEの「ほうれん草ピデ」はほうれん草とたっぷりのチーズがトッピングされ、見た目もピザそのものですが、外側はカリッ、中はもちもち。ナンのような食感で、ごまの風味が効いています。
2006年、バリスさんは後に結婚することになる明佳(さやか)さんが大学院の卒論のフィールドワークでバングラデシュに滞在していた際に出会い、その後、交際を深めて結婚。2015年に来日後、2018年に今の場所にトルコ料理店をオープンしました。なんとトルコ料理はフランス料理、中華料理とともに世界三大料理と言われており、西洋と東洋の中間に位置し、アジアからヨーロッパ、そしてアフリカまで広い範囲の多様な食材、香辛料や調理法が集まり、豊かなバリエーションを持つ料理に発展したそうです。そんな本場のトルコ料理が鎌倉で楽しめるとは、嬉しいですね。
オープンキッチンとビアカウンターのある広々とした店内。シェフのセンスでコーディネートされた家具やインテリアが旅情をかき立てます。小町通りの喧騒とは別世界の空間で味わうトルコ料理とクラフトビール。鎌倉のニューウェーブかもしれません。昼から夜までの通し営業なので、遅めのランチやお友達同士のカジュアルなパーティーにもぴったりです。
取材 ALOHAS
※価格はすべて税込みです。
※掲載情報は取材日時点(22年9月)のものです。
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