▲長谷駅の改札を出て、鎌倉大仏とは反対の海方向へ歩いて約1分。テナントビルの2階に店を構えるビストロ【Oui Oui（ウィウィ）】
10時開店！地魚や地元野菜の料理から小粋なデザートまでが揃う異国情緒あふれるビストロ店
2012年、鎌倉御成通りのKIBIYAベーカリー2階で創業し、2016年に小町通りの路地に移転して営業を続けていたフレンチビストロの【Oui Oui（ウィウィ）】。バラエティ豊かな前菜と本格的フレンチの一品料理を種類豊富なワインとともに楽しめるということで大人気のお店でしたが、店舗一帯の再開発に伴い一時休業し、2022年4月に場所を長谷駅近くに移し、再スタートしました。
長谷への移転後、2025年6月からは、肉類を一切使わない、新鮮な魚介と地元野菜に特化したメニューへリニューアル。海外旅行客の食文化、食習慣にも配慮した「Pescatarian（ぺスカタリアン）＆ Halal Friendly（ハラールフレンドリー）」のビストロとして生まれ変わり、古くからお馴染みのお客さまに加え、多くの新しいお客さまが訪れています。
▲店前に掲出されたタペストリー。長谷駅から坂ノ下海岸へ真っすぐのびる通りに面しています
1年を通して老若男女、様々な国籍の観光客が訪れる長谷エリア。繁華な駅前からは長谷寺や鎌倉大仏方面への人流がほとんどですが、寺社めぐりのあとに海方向へ向かい、店前の大きなポスターを目にして、来店される海外からのお客さまも増えているそうです。
▲清潔感のあるタイル張りのフロアにゆったりとテーブルが配置され、窓からの明るい光にあふれる店内の様子
細長いレイアウトの店内には、アンティーク調のテーブルや椅子が並び、オフホワイトの壁と窓には黄色いロールスクリーン、棚や窓際にずらりと並んだワインボトルがカジュアルな南仏のビストロの趣です。
▲ゆとりのある空間は、食事と会話を楽しむのにぴったり。気候のよい時期にはテラス席の利用もできます（要事前予約）
▲ランチのプリフィックスコース（飲み物はオプション）
ランチタイム（10:00～14:00）のメニューは、シェフのおまかせ惣菜5種盛り（※）と選べるメイン料理（魚介料理3種の中からセレクト）、KIBIYAベーカリーの自家製自然酵母パン（またはライス）がセットになったプリフィックスコースとなっています。内容は日替わりで、季節感を味わえる地元野菜と鮮度の良い魚介を堪能できるボリュームたっぷりのランチです。（※オプションの惣菜も用意されており、追加注文もできます）
プリフィックスコース以外に、黒米、ヴィーガン・デリ、ファラフェルが盛り合わせになった「ヴィーガンブッダボウル」も人気で、多様な食嗜好に対応しています。
また、ディナータイム（15:00～19:00 ※土日祝は21:00まで）は、前菜からメインやデザートまで揃うアラカルトのメニューとなり、ワインなどの飲み物とともにゆっくりと食事を楽しむことができます。
▲日替わりのシェフのおまかせ惣菜5種盛り
この日のランチコースの惣菜は、「かぼちゃ、無花果、ナッツのブルーチーズサラダ」「キノコと蓮根のシーザードレッシングマリネ」「フランボワーズ風味のキャロットラペ」「ひよこ豆、玉ねぎ、ツナのトスカーナ風」「サツマイモのポテトサラダ 豆乳マヨネーズ ローズマリー風味」の5種でした。どれもが丁寧につくられたフレンチ惣菜で、しっかりした味付けなので、ワインのアテにも最適です。
▲メイン料理の「本日の鮮魚と海老のカダイフ揚げ 特製豆乳タルタルソース」
ランチコースのメインは3種類の中からセレクトできます。この日選んだのは、新鮮な鯛と海老にカダイフ（小麦粉でつくられた極細の麺）を巻き付けて揚げた一品。サクサクの軽い食感とともに、ふっくらした鯛とプリプリの海老の旨味をストレートに味わえ、ほどよい酸味の特製豆乳タルタルソースとともにいただくと、思わず笑顔になる美味しさでした。
さらに、揚げ物の下にはズッキーニ、茄子、人参、さつまいも、蓮根、蕪など季節野菜のグリルがたっぷりと敷かれ、味わいのみならずポーションも大満足の一皿です。
▲店内左奥にあるカウンターにはワインやスピリッツがずらりと並んでいます
アラベスク調のモザイクタイルが天面に貼られた異国情緒漂うカウンターは、ディナータイムの特等席。フランス直輸入のチーズやこだわりの惣菜をつまみながら、シェフお薦めのワインを傾けていると、ここが日本ということを忘れてしまいそうです。
▲お洒落なエチケットのナチュラルワインを中心に、シェフの目利きで厳選されたワインがたくさん揃っており、グラス一杯からでも注文できます
▲デザートの「塩キャラメルバスクチーズケーキ」
デザートにもシェフの美学が光ります。外側にこんがり焼き色が付いたバスクチーズケーキには、オレンジと塩キャラメルのムースが添えられていて、濃厚なチーズケーキとのマリアージュを楽しめます。他に日替わりで、季節のフルーツを使ったタルトなどの焼菓子も用意されています。
もちろん、ランチ時にも追加オーダーして楽しむことができます。食後のカフェと一緒にどうぞ！
▲「フレンチだけでなく、和の食材や技法も取り入れ、幅広いお客さまに楽しんでいただきたい」と話すオーナーシェフの青沼さん
御成通り、小町、長谷と場所は変われど、鎌倉ならではの季節感を大切に、旬の素材を取り入れた魅力的な惣菜や一品料理を提供し、多くの食通、ワイン通に愛されてきたOui Oui。長谷への移転というタイミングでも、増えつつある海外からの旅行客と食の多様性（ヴィーガン、ハラール食等）に注目し、魚料理に特化した新しいスタイルのビストロへと舵を切り、新たな顧客を獲得しつつあります。
「Oui Ouiはフランス語のOui＝『はい』を重ねた言葉で、ポジティブな響きが気に入って、店名にしました」と語るオーナーシェフの青沼さん。料理が大好きで研究熱心、明るくポジティブな青沼さんの提供する料理とサービスの進化に、終わりはないようです。
長谷や由比ガ浜散策の途中に立ち寄って、ランチや多彩な惣菜と厳選ワインを味わってみては、いかがでしょう。朝10時の開店のタイミングにブランチ的に利用して、美味しいもので満たされてから、鎌倉巡りをスタートするのもよいですね！
取材 ALOHAS
※掲載情報は2025年11月取材時点のものです。
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