
▲大きな看板が目印の【喜食家(きしょくや)】。壁には料理写真がたくさん掲示されています
江ノ島駅

▲大きな看板が目印の【喜食家(きしょくや)】。壁には料理写真がたくさん掲示されています
江ノ電江ノ島駅の改札を出て、目と鼻の先。「洲鼻(すばな)通り」沿いに店を構えるのが、相模湾の鮮魚を使った海鮮料理が評判の喜食家です。特に、網元から直接仕入れる釜揚げしらすや生しらすを使った丼物とこだわりのアジフライが人気で、江の島観光のお客さまはもちろん、地域の人たちにも20年以上愛されているお店です。

▲駅から江の島へ向かって伸びる洲鼻通りは平日でも人の往来が絶えません
江戸時代から江島神社詣での参道として栄え、今でも新旧さまざまなお店が立ち並ぶ洲鼻通り。
通りの名の由来となったのは、並行して流れる境川の河口でした。かつてここに、砂が堆積してできた鼻のような形の砂洲(さす)があり、その上を通って江の島へ向かう道だったことから名付けられたといわれています。
この賑やかな通りの起点付近に喜食家はあります。

▲店内は4人掛けのボックス席が2つとカウンター、奥には小上がりの席もあり、アットホームな雰囲気の中でゆっくりと食事を楽しめます

▲相模湾の海の幸を堪能できる人気メニューの「三色丼」
店の看板料理が、地元の新鮮なしらすをたっぷりと使った丼です。中でも「三色丼」は、ふんわりとした釜揚げしらす、濃厚な旨味と甘みのある生しらす、そして、プリプリのアジのお刺身の3つが盛り合わせになった、この地ならではの贅沢な一品。(生しらすが不漁の場合は、他のお刺身に代わります)
「二色丼」は釜揚げしらすとお刺身1種(まぐろ、アジ、ブリ、サーモン、いくらなどからセレクト)の盛り合わせで、上品な風味の釜揚げしらすと脂ののった魚介のコンビネーションが楽しめます。

▲釜揚げしらすは年間通して提供されていますが、生しらすはその日の「朝獲れ」のものだけを仕入れるため、不漁の時はメニューに上りません。毎朝、片瀬、腰越の複数の網元へ漁の状況を確認するのが日課だそうです

▲生しらすが入荷した日には「本日、生しらす有ります。」の札が店頭に掲示されます ※禁漁期間(1/1~3/10)を除く

▲リピーターの多い看板メニューの「アジフライ定食」
しらすだけではありません。お客さまの多くがこれを目当てに訪れるというのが、お店自慢のアジフライ定食です。 サクッと揚がった薄衣のフライは、頬張ると肉厚の身が口の中で柔らかくほぐれ、濃厚な旨味が口いっぱいに広がります。
卓上にはウスターソースも用意されていますが、お店のスタッフのおすすめ通り、塩とカラシでいただくと、アジ本来の味わいがグッと引き立ち、まさに絶品でした!
「美味しさのワケ」を店主の金子さんに尋ねると、「企業秘密です」とニヤリ。どうやら、その秘密は、刺身用とは別に仕入れているという、横須賀や平塚で揚がった脂ののった“特別なアジ”にあるようです。その並々ならぬこだわりに脱帽です。
なお、定食ではなく、アジフライ単品(1枚単位)での注文も可能で、お気に入りの定食に「もう一品」として添えるのもおすすめです。

▲サバ本来の旨味を味わえる「焼き魚定食」
隠れた人気メニューが、相模湾のサバを使った「焼き魚定食」です。ほどよく脂がのった焼きたてのサバは香ばしくジューシー。青魚特有のコクと塩気のバランスが絶妙で、箸が止まりません。
(焼き魚は塩サバ以外に、鮭の西京焼き、アジの干物なども揃っています。)
そして、定食店としてのこだわりがご飯の美味しさです。金子さんの奥様の実家(長野)から取り寄せているというお米で炊いたご飯は、ふっくらとして一粒一粒がツヤツヤと輝いています。
定食に付く味噌汁と小鉢も、一つ一つ丁寧に手づくりされています。この日は香りのよいアオサの味噌汁と、小鉢は豆もやしのナムルと少し甘めの味付けのきんぴらごぼうでした。

▲海外からのお客さまにも分かりやすいように、大きなメニュー写真が壁一面に貼られています。しらすをメインにした丼物や各種定食のほか、鮭の西京焼き、ホタテバター焼き、厚焼き玉子などの一品料理も充実しています

▲カウンターに並ぶお惣菜の数々。きんぴらごぼう、ひじき煮、豆もやしのナムル、切り干し大根煮、切り昆布煮などが定番で、定食にはこのうちの2種類が小鉢で付いてきます

▲よく冷えた生ビールと小鉢でスタートし、そのあと、丼物で締めるというお客さまも多いようです。ドリンクは生ビールやクラフトビール、日本酒、焼酎各種の他、ソフトドリンクも揃っています

▲地元片瀬育ちで二代目店主の金子さん
喜食家の開業は2004年。東京のファミリーレストランやコーヒー専門店など、様々なお店で腕を磨いてきた現店主のお父様が、定年退職後にこの場所で店をオープンしたのが始まりです。当初は焼き魚やコロッケなどを提供する「普通の定食屋さん」だったそうですが、地元のお客さまからのアドバイスもあり、次第に地元の生しらすをはじめとした魚料理がメインの店へとシフトしていきました。
小さい頃から片瀬で育ち、当時は会社員をしていた息子の金子さんも、仕事の傍ら店をお手伝いされていましたが、お父様が高齢になったことから、2021年に退職して店を継ぐことを決意します。魚の捌き方から煮物の味付けまで、すべてをお父様から受け継ぎ、元気にお店を切り盛りされています。
「厨房と客席の距離が近いから、お客さまとお話がしやすいんです。」と金子さんが語るように、気取らず、くつろいだ雰囲気の中で食事を楽しめる喜食家。まさに、「喜び、食す、家」という店名の通りですね。遠方から何度も通うファンが多いというのもうなずけます。
江の島観光の際には、この土地ならではの海の幸と温かいおもてなしを味わいに、足を運んでみてはいかがでしょうか。
取材:ALOHAS
※掲載情報は2026年7月取材時点のものです。
※掲載している情報が変更になっている可能性がございますので、公式サイト等で最新の情報をご確認ください。