藤沢駅北口から徒歩約15分の場所にある【遊行寺(ユギョウジ)】。正式名称は「藤澤山無量光院清浄光寺(とうたくさん むりょうこういん しょうじょうこうじ)」といい、藤沢宿発祥の地といわれています。
春にはハクモクレンや桜、夏には菖蒲やアジサイ、ハスなどが見頃を迎えますが、何と言っても境内の中央にそびえ立つ樹齢700年とも言われる御神木「大銀杏」が鮮やかに境内を彩る秋の黄葉が有名です。
本堂などの建物が可愛く見えてしまうほどのひときわ大きなイチョウ。木漏れ日が気持ちの良い大きな木陰は、参拝者の憩いの場にもなっています。
遊行寺の大銀杏は、藤沢市の天然記念物に指定されています。
▲昭和57年と令和元年、2度の台風で一部の枝が折れてしまいましたが、いまも秋になると見事な黄葉を見ることができます
▲遊行寺の惣門から続くアプローチは桜並木になっており、春には満開の桜のトンネルになります
鎌倉を代表する「花の寺」の一つ【海蔵寺(カイゾウジ)】。
初春のスイセンに始まり、春にはカイドウ、夏にはアジサイ、初秋には参道の階段を覆うほどのハギが咲き誇ります。一年を通して花がたえないため、写真愛好家の間では「困った時の海蔵寺」と言われるほど。
花の名所としてあまりに有名なため、紅葉としての印象は薄いかもしれませんが、谷戸に抱かれた隠れた名所となっています。
海蔵寺に向かう道からも見ることができる鮮やかな紅葉は、つい足を早めたくなる心が弾む美しさです。
▲緩やかな坂を登り海蔵寺に向かう際、離れた場所からも見える鮮やかな紅葉が印象的です
▲本堂の裏手には、よく手入れされた非公開の回遊式庭園があります
鎌倉に現存する唯一の尼寺【英勝寺(エイショウジ)】。
室町時代後期に関東で活躍した武将・太田道灌(おおたどうかん)の屋敷跡に創建されたお寺です。
秋には紅葉とともにヒガンバナが赤く咲き誇ります。
境内の奥には、鎌倉の寺院の中でも有数の竹林が広がり、燃えるように赤いヒガンバナと緑色の竹とのコントラストが美しく映えるフォトスポットです。
ヒガンバナの他にも、春には白藤やヤマブキ、初夏にはアジサイ、冬にはスイセンなど一年を通して植物が鑑賞できます。
▲ヒガンバナの奥にある袴腰の鐘楼は神奈川県内でも珍しい建物です
▲英勝寺の仏殿。軒に刻まれた十二支もぜひ見て欲しいポイントです
監修:湘南スタイルマガジン
取材・文:雨宮ちえみ
写真・取材協力:原田寛