#パワースポットから癒しの庭園まで揃うエモい島

景色と食だけじゃない まるっと1日江ノ島満喫モデルコース

江ノ島をお得に満喫するなら『江の島シーキャンドルセット券』

▲相模湾に浮かぶ江の島は、厳密には離島ではなく砂洲で結ばれた陸繋島(りくけいとう)。周囲約4km、標高60mほどの島に、実は300人近くの住民が暮らしています!

■江の島へのアクセス
小田急線新宿駅から藤沢駅まで約60分、江の島の最寄り駅「片瀬江ノ島駅」までは約70分。土日祝日には北千住駅や新宿駅などから特急ロマンスカーも運行しています。旅行気分が高まるゆったりとしたシートで寛ぎながら、大きな車窓から景色を眺めていると、あっという間に江の島へ到着します。片瀬江ノ島駅から江の島の入口となる江の島弁財天仲見世通りまで、徒歩約13分で到着します。

■『江の島シーキャンドルセット券』
江の島のシンボルと言えば灯台「江の島シーキャンドル」ですが、その展望台チケットと、坂の多い島内で便利な江の島エスカーの利用券が付いたお得なセット券です。当日現地で購入するよりお得に購入することができ、現地の券売機で並ぶ必要がありません。さらに小田急線の乗車券がセットになった『江の島シーキャンドルセット券(小田急乗車券付)』も!お得なチケットを使って、江の島へお出かけしましょう。

9:00【江の島岩屋】荒波が作り出した海食洞窟。探検気分も盛り上がる江ノ島屈指のパワースポット

▲奥津宮、龍宮の先にある鳥居は、なんと江戸時代(1848年)に建てられたもの!島が1-2mも隆起したと言われる関東大震災(1923年)で損壊したものの、その翌々年に修復され現在に至ります

朝一番、まずは島の最奥にある「江の島岩屋」へ向かいましょう。弁財天さまを祀る江島神社の辺津宮、中津宮、そして御岩屋道といわれる一本道を通り、奥津宮の順にお参りしながら、進みます。高低差がある島内散策の体力温存とタイパに欠かせないのが江の島エスカーです。『江の島シーキャンドルセット券』には、江の島エスカーの利用料も含まれていますので、ぜひ活用しましょう。

奥津宮の手前には源頼朝寄贈と言われる鳥居があり、龍宮の先には、江戸町火消しの「も組み」によって寄贈された粋な文様が目を引く鳥居(写真上)も建っています。このような歴史を感じる遺構が島内のあちこちにあり、島全体が古くから人々の信仰を集めた特別な場所であったことを実感することができます。

▲実らぬ恋の物語として少年が投身したという稚児ヶ淵は、歌舞伎「桜姫東文章」の演目にもなっています。凪の日は静かな海面が出迎え、風の強い日には、人を寄せ付けない荒波が打ち寄せます。正面に富士山が見える日も

岩屋とも関係が深い龍宮の先、階段を降りきったところが稚児ヶ淵(ちごがふち)です。「かながわの景勝50選」にも選出され、富士山や夕陽の眺望と目の前に広がる相模湾の雄大な海の自然を感じることができる名スポットです。荒波によって削られた台地が隆起して生まれた磯で、ここまでくると波や風、空を滑空するトビの鳴き声など自然の音しか聞こえません。

なお、稚児ヶ淵へは、江の島弁天橋のたもとを結ぶ遊覧船「べんてん丸」が就航しています。運行時間が限らており、天候不順の日は運休となります。当日の運行状況などは藤沢市観光協会ホームページをご覧ください。

▲地層が露わになった扇状の断崖絶壁を間近に仰ぎみることができる赤い欄干の岩屋橋(長さ128m)。先に進むと江の島岩屋の入口があります

潮が引きはじめると相模湾の荒波に洗われ浸食された岩場が徐々に現れ、釣り人が磯釣りを楽しむ風光明媚な景色が広がります。昔から裏磯と呼ばれるこの付近は、海抜0メートルからの眺めの良さはもちろんのこと、潮だまりに小魚や蟹などの生物も見ることができます。波が荒い日は、磯へ降りることができませんのでご注意ください。

稚児ヶ淵
公衆トイレ:あり(夜間は閉鎖)
アクセス:小田急「片瀬江ノ島駅」から徒歩25分

▲入口から第一岩屋への通路に掲示されるパネルは、江の島の地形や地質をはじめ、歴史、江の島や岩屋がモチーフの浮世絵、周辺で見ることができる鳥や海中生物について紹介しています

稚児ヶ淵が長い年月をかけて海食によってできた台地なら、江の島岩屋は打ち寄せる波の力で作られた海食洞窟です。第一岩屋(奥行152m)と第二岩屋(同56m)の2つの洞窟があり、二つとも、ほぼ真南の海側から真北に向けて伸びています。岩屋内部は夏でもひんやりとした空気で涼しく、天然のクーラーが効いているよう。年間を通じて10℃台という岩屋内の温度が、夏は涼しく、冬には暖かく感じます。

奥へ進むと、波の音も聞こえず、意外なほど静かな空間が広がっています。

▲第一岩屋の奥へ進む際には、ロウソクの灯りの貸出しも。暗い洞窟内を進むにつれ、探検気分も高まります

第一岩屋を奥に進むと二股に分かれており、左手の先には日蓮上人の寝姿と言われる岩があり、その先は富士山の氷穴と繋がっているという伝説も。右手の先は、552年に岩屋(御窟・おんいわや)に神様を祀った江島神社の起源の場所と伝えられています。長い歴史の中で、弘法大師ら歴史に名を残す僧侶も多く訪れました。時代が変わり、鎌倉幕府を開いた源頼朝も戦勝祈願し、頼朝の妻政子の父、北条時政も子孫繁栄を願って3週間も参籠したと伝わります。鎌倉時代以降も多くの武将らが武運長久を願い訪れたと言われています。

※ロウソクの灯りの貸出しは、混雑時は休止することもあります。

▲第二岩屋へ向かう途中に見える景色。奥深く真っ暗な第一岩屋から戻り、青い相模湾と潮の香りを目の当たりにすると、修行を終えた行者の気持ちを想像してしまいます

▲第二岩屋の奥には、江の島の起源に関わる龍神さまが・・・

第二岩屋の最も奥にある場所に近づくと、暗闇から突然、大きな龍が現れます。その昔、人々を苦しめていた龍は、江の島に舞い降りた天女、弁財天さまと出会いました。龍は改心し、弁財天との恋を成就させたという言い伝えが残っています。龍神さまとして、現在は龍宮に祀られています。

▲第一岩屋と第二岩屋を繋ぐ橋。ここからも裏磯の様子を間近に見ることができます

1500年もの昔から人々の信仰を集めていたことは、岩屋に展示されている多数の石造物からも窺い知ることができます。名僧や武将に限らず、江戸時代に流行した「江の島詣」として、市井の人々も岩屋を訪れていたのだそう。女性が着物姿で岩屋前をそぞろ歩き、宴(今でいうピクニック)を楽しむ様子も、歌川広重などにより浮世絵に描かれています。性差なくレジャー感覚で訪れていたというから素敵です。

そんな江の島岩屋は、令和となった現在も変わらずに神秘的なパワースポットとして多くの人々を惹きつけています。ぜひ現地でその不思議なエネルギーを体験してみてはいかがでしょうか。

※江の島岩屋は入場料が必要で、クレジットカードや各種電子マネーも利用できます。

11:30【お食事処ネーチョイト】生まれも育ちも江の島!名物大将の食事処でいただく新鮮な魚料理に舌鼓

▲白いサーフボードに手書きで書かれた看板が目印の「ネ―チョイト」。呼びかけられた気分で、暖簾をくぐりましょう

島の最奥にある江の島岩屋から再び江の島の表側へ移動し、生まれも育ちも江の島!という店主がご家族で営む食事処でランチをいただきましょう。場所は、江の島ヨットハーバーや聖天島公園からほど近い、路地を入ったところにあります。

▲暖簾をくぐって中に入ると、壁面にはお神輿などお祭りの写真がぎっしり。店主の安岡さんは、生まれも育ちも江の島という生粋のローカル

2011年のクリスマスにオープンし、14年目を迎えたお店です。店主の安岡さんは、もともとガラス職人として腕を振るっていましたが、地元の夏祭り「江の島天王祭」のお神輿の担ぎ手やお囃子を手伝う仲間が集える場所が必要だと考え、この場所にお店を構えたのだそうです。

江戸時代から続く歴史ある江の島天王祭で、長年お囃子を担当する安岡さん。現在も140人ほどを束ね、祭典の顧問も務める地域の中心人物でもあります。そんな安岡さんが営むお店には、日ごろから地元のお客さまも足繁く通うお店として、この地にしっかりと根付いています。

▲刺身定食は、肉厚に切られたたっぷりのお刺身にご飯とお味噌汁とゼリー。お腹も気持ちもしっかりと満たさせる定食です!

せっかく江の島まで出かけたなら、新鮮な魚料理、お刺身をいただきたいところ。定食類が充実していますが、お刺身は単品でもオーダーできます。この日のお刺身は、トロと赤身のマグロ2種、真鯛、目鯛、ブリ、サーモンで全6種。内容は季節や日によって変わるそうですが、このボリューム感は、嬉しいですね。

▲アジフライは定食だけでなく、単品でもオーダーできます

新鮮なアジのフライは肉厚で、白身もふっくらで柔らかくジューシーです。白いご飯がすすみます。お刺身とアジフライ(1枚)がセットになった「ネ―チョイト定食」が、お店の一番人気とのこと。水揚げされた日には、生シラスもメニューに並びます!他にも、キンメダイの煮付けなど、新鮮な魚介を使った板前料理を楽しむことができます。

▲食事と一緒に地元のお酒をいただくことも。日本酒の他に、江の島ビールなどローカルなブランドを取り揃えています

新鮮な魚介を肴に、お酒を楽しむお客さまも多いのだとか。たっぷり歩いた後の、冷たいビールとアジフライなんて組み合わせは最高ですね。店内には大きなテーブル席が4つ。一段高い、奥の席との間仕切りに、安岡さんが作られた洗練されたステンドグラスが使われています。

▲大将と呼ばれる安岡さんと板長の三男、伸生さん。ユニークな店名は、今はなき愛犬の「ビッキー・ネーチョイト」から付けたとこと

今春、銀座で寿司職人として活躍していた三男の伸生さんが板長に就任し、地元に戻ってきました。伸生さんが主に料理を担い、安岡さんは来店されたお客さまとのコミュニケーションを楽しむことも多いのだそう。料理が出来上がるまでの時間を、「待つだけの時間」にしたくないという気遣いで、お客さまに話しかけてしまうのだそう。お一人さまの来店も多いそうですが、人懐っこい安岡さんにつられ、楽しそうな会話であふれる日が多いというのも頷けます。

▲お食事処ネ―チョイトの隣にオープンしたNECHOITO2号店

すぐ隣には、大将のお孫さんがネ―チョイト2号店をオープン。こだわりのコーヒー豆をつかったホットコーヒーやアイスコーヒーを中心に、かき氷や駄菓子も販売しています。冬場にはおでんの販売も予定しているそう。現在は、週1、2日の不定期営業とのことで、営業日はInstagram(@enoshima.rojiura_)で確認できます。

▲こだわりのコーヒー豆で淹れた濃厚なアイスコーヒー

お食事処ネーチョイトで食事を楽しみ、隣の2号店で、食後のコーヒーをいただくのもいいですね。江の島の路地裏には、時間がゆっくりと流れているような雰囲気があり、慌ただしい日常の身体や心の緊張が解けてくるようです。

13:00【江の島サムエル・コッキング苑】四季を問わず花が咲き、緑あふれる癒しのボタニカルガーデンで寛ぎのひと時を

▲サムエル・コッキング温室遺構 展示体験棟は、2021年11月にオープン。ガラス張りの建物内では、サムエル・コッキング苑の歴史を知ることができ、足元に目を向けると温室遺構の基礎や地下通路も見ることができます

お腹を満たしたら、再び江の島の最上部にある江の島サムエル・コッキング苑を訪ねましょう。総面積10,000㎡超の広さの苑内には、四季折々の花が咲き、一年を通して緑豊かな植生が楽しめる庭園となっています。江の島のシンボルでもある江の島シーキャンドル(灯台)があり、ランチや軽食も楽しむことができる飲食店も営業しています。そして無料で入苑することができるのも嬉しいポイントです。(夜間イベント開催期間中のみ、17時以降有料です。)

開苑から丸20年を迎えた2022年11月、江の島サムエル・コッキング苑がリニューアルしました。詳細はこちらをご覧ください。

▲サムエル・コッキング温室遺構 展示体験棟の後ろにある大きなスダジイの木。秋になれば、周辺にはどんぐりの実がたくさん

アイルランド出身の貿易商コッキング氏は明治元年に訪日し、その後日本と外国の交易で財をなした人物です。日本人女性宮田リキさんと結婚し、この場所に別荘と植物園を作ったのがサムエル・コッキング苑のはじまりです。当時としては大変珍しい西洋式温室(660㎡)を設け、多様な植物の栽培を行っていました。残念ながら関東大震災により温室など多くが崩壊しましたが、レンガ造りの基礎部分や地下通路の一部は遺り、現在もその様子を見ることができます。

▲中国伝統様式の「四阿(しあ)」は、周囲の緑に溶け込み、訪れる人々の憩いのスペースになっています

苑入口からほど近い場所は、藤沢市と姉妹都市を締結する中国雲南省の昆明(コンメイ)市との友好を表す「昆明広場」として整備されています。赤い柱が目を引く美しい装飾が施された あずまやがあり、寛ぐこともできます。そよ風が吹き抜ける木漏れ日の下、ゆっくりとした贅沢な時の流れを感じます。

▲マイアミビーチ広場にある展望デッキ。眼下に腰越海岸や腰越漁港を見下ろすことができます

苑内の右手奥には、同じく姉妹都市を締結する米マイアミ市との繋がりを表すマイアミビーチ広場となっています。腰越方面から小動岬の先、七里ガ浜や逗子葉山方面まで眺望を楽しむことができます。広場には、フレンチトーストの専門店、LONCAFE 湘南江の島本店があります。

▲1987年に藤沢市と姉妹都市提携を結んだカナダ・ウィンザー市から寄贈されたバラが咲いています

サムエル・コッキング温室遺構前には、ウィンザー広場と呼ばれ、ハイブリッドティー、フロリバンダ、シュラブ、クライミングローズと多様な系統のバラが植えられています。見ごろは春から初夏、そして秋ごろです。美しい色合いと優雅な形のバラの花が見事に咲き誇ります。

他にも、姉妹都市を締結する松本市にちなみ長野県産りんごを使ったアップルパイなどを販売する「UMIYAMA DO」など、藤沢市と姉妹都市を締結する各市との友好を表す、エリアや建物が整備されています。

▲苑内は、園路が整備されており、いろいろな植生を鑑賞しながら、歩くことができます。コッキング氏もこのような園路を歩き、植物を愛でることを願っていたことでしょう

冬から春先にかけては、たくさんの種類の椿の花が苑内を彩ります。一部エリアは、椿園として整備され130種類もの椿の木が植えられています。その椿の木々をぬうように園路がくまなくあり、あちこちにベンチやチェアも整備されています。木漏れ日の中、島風が吹き抜けゆきます。なんとも贅沢なボタニカルガーデンではないでしょうか。

▲中央の丸くまとまった枝葉が特徴的な「クックアロウカリア」は、藤沢市の天然記念物。手前の多肉植物はリュウゼツランで、人の背丈を超えるほどの大きさです

英国の探検家ジェームス・クック氏の2回目の世界一周航海の際に、ニューカレドニアで発見された「クックアロウカリア」や「シマナンヨウスギ」など珍しい植物は、その後明治の開国以降に国内にも持ち込まれました。その苗木をコッキング氏自らが植えたと言われています。樹齢150年ほどで、立派な大木に育っています。

他にも「タイミンチク(竹)」など、藤沢市の天然記念物に認定される珍しい植物が、苑内で見ることができます。コッキング氏が現在の植生を見ることが出来たらならば、想像以上!と両手を広げ喜ぶ姿が目に浮かぶようです。

▲年末年始の苑内を彩るのは約3万本のウィンターチューリップ

毎年12月下旬から1月上旬には、灯台付近で花開くのがカラフルなウィンターチューリップです。今冬も多くのチューリップが咲き、来苑者を出迎えることでしょう。江の島の冬の一大イベント「湘南の宝石」と合わせて、出かけてみてはいかがでしょうか。

広い園内で、ゆっくりとリラックスした時間を過ごしたら、江の島ならではの絶景を見ながら、午後のおやつタイムを楽しみましょう。再び、御岩屋道を歩いて稚児ヶ淵へ向かいます。

15:00【江の島パンケーキ】創業はなんと江戸時代!江の島最奥のカフェでいただく絶品手作りパンケーキ

▲江の島 最南西端に位置するカフェ。条件が整えば、正面に富士山が見える日も!

江の島サムエル・コッキング苑から再び、江島神社の奥津宮を経て、稚児ヶ淵・岩屋方面へ。御岩屋道の階段を下りきる手前にあるのが、真っ白な外観の「江の島パンケーキ」です。2011年にパンケーキ専門店としてオープンしました。2方向がオーシャンビューという店内から、海を眺めながらいただく手作りパンケーキが評判のお店です。

▲イチゴ、ブルーベリー、グランベリー、ラズベリーの4種類のベリーを煮込んだ自家製ソースには、果肉もたっぷり。トッピングされたアイスクリームとベリーのソースの相性も抜群です

ベースとなるパンケーキは、バターと卵黄をたっぷり使い、焼いた後にスチームして、ふんわりと仕上げて提供しています。その柔らかすぎない生地は、ノスタルジック感のあるホットケーキのような食感が特徴です。

パンケーキに合わせるのは「ベリーソース&アイスクリーム(写真上)」をはじめ、「オレンジソース&塩ヨーグルト」「キャラメルソース&バナナ」「チョコレートソース&アイスクリーム」の4種類。すべてセットドリンク付きです。

▲ネーブルオレンジは皮を剥いて果肉をさっと煮たコンポート仕立て。添えられたオレンジシロップは、濃厚な甘さと酸味が絶妙です

「オレンジソース&塩ヨーグルト」には、大きなネーブルオレンジの果肉と一緒に「塩ヨーグルト」がトッピングされています。塩分によって水分が抜けたヨーグルトは、硬さもまるでクリームチーズのよう。ほどよい酸味とコクがあり、果肉の甘さを引き立てます。これに、手作りのオレンジシロップをたっぷりかけていただきます。

パンケーキとセットで提供されるドリンクも、こだわりが詰まっています。厳選した豆を自家焙煎しているというコーヒーは、ホットもアイスも人気とのこと。甘いパンケーキに濃厚なコーヒー、ベストな組み合わせではないでしょうか。

▲アイスオレンジティーはルイボスティーに、自家製のオレンジソースを加えたオリジナルレシピ。癖のないルイボスティーに自家製のオレンジソースがよく合います!

パンケーキ専門店に衣替えする以前は、富士見茶屋として食事処を営んでいたという中野さんご一家。「お店の歴史は、実は1854年にまでさかのぼります。以来、この場所で内容は変化しながらもお店を続けてきました」と、中野さんがはにかみます。江戸時代から170年を超えて、この地で営業されていらっしゃるとは、驚きです。

▲真っ白い店内に金色に輝く西日が入る午後のひととき。窓の外には、青色が映えるイソヒヨドリなど、珍しい野鳥が翼を休める姿が見えることも

稚児ヶ淵や岩屋を訪れる人々の憩いの場として、時代を超え今なお美味しさと安らぎを提供し続けています。真っ白な店内で、そのパンケーキを食べていると、長く続く幸運をお裾分けしていただいているような気持ちがしてくるから不思議です。食べて運気アップなら、嬉しいですね!

旧店時代の店名のとおり、夕陽の時間帯には、真っ赤に染まる富士山が見える日も。江の島の最南西端で、至福のパンケーキ時間を楽しみましょう。

17:00【江の島シーキャンドル】エモさ最高潮!島内最上部、灯台展望台からサンセット鑑賞!

▲江の島シーキャンドル展望デッキは遮るものの無い360度のパノラマビューを楽しむことができます

夕方になると日中とは異なる、ノスタルジックな島の雰囲気を感じるから不思議です。パンケーキを堪能したら、夕暮れ前に、再び江の島サムエル・コッキング苑へ。そして、江の島の最も高い場所、江の島シーキャンドル(灯台)から西へ沈む夕日、真っ赤に染まる空模様を楽しみましょう。

江の島シーキャンドルの上部にある展望デッキは、海抜101.56mの高さで、360度ガラス張りの快適な空間からパノラミックな絶景を眺めることができます。階段をさらに登ったところ、最上部には屋外展望台もあります。相模湾沿いの景色を全方向で楽しむことができる湘南エリア屈指の展望台です。明るい昼間はもちろんのこと、サンセットや夜景も楽しむことができるスポットとして人気です。なお、江の島シーキャンドル展望台は、チケットの購入が必要です。

※江の島シーキャンドルセット券には江の島シーキャンドル(展望灯台)入場チケット代も含まれています。
※夜間イベント開催期間中以外は、夜間も江の島サムエル・コッキング苑は無料で入場できます。

▲江の島シーキャンドル下には、広いウッドデッキがあり、テーブルやソファ席があります。TODAI KITCHEN DELI&TEAでフードやドリンクをオーダーして、この景色の中で美味しい料理をいただきましょう

▲北西側には藤沢から西湘方面の街並みが広がります。夜の帳が降りると、夜景が一気に浮かび上がってきます

江の島シーキャンドルの展望台へはエレベーターを利用します。なお夕暮れ時の展望台は混雑する日が多いです。より少し早めに入場するのがお薦めです。

▲富士山の頂上付近に太陽が沈む「ダイヤモンド富士」は4月と9月に見ることができます

真っ赤に染まると空と相模湾。江の島から眺める夕陽が、ひときわグッとくるのはなぜでしょう。太陽がゆっくりと沈むのを見届けて、一日の余韻を楽しんでみてはいかがでしょうか。日没後の15分間は、トワイライトタイムやマジックアワーとも呼ばれ、太陽が沈んだあとの闇に向かう色の変化は、一層エモさが際立ちます。

▲茜色に染まる島影もエモい島、江の島!(腰越海岸)

今回は、パワースポット江の島岩屋を皮切りに、朝から日暮れまで、まるっと江の島を楽しむモデルコースをご紹介しました。エネルギー溢れる路地もあれば、風や波、鳥の鳴き声しか聞こえない静かで落ち着いた場所もあちこちにありました。路地では猫がまどろみ、誰も拒むことなく受け入れてくれる懐の広さ、安心感を与えてくれる江の島が醸し出す独特の雰囲気に癒しを感じます。

島内には、歴史や物語などが息づくエモさ溢れるユニークな場所、人情味あふれるお土産屋さんや食事のお店が他にも沢山あります。あなた独自のエモいと感じる景色やスポットを見つけに、ぜひ江の島へお出かけください。

お帰りには、特急ロマンスカーのご利用もおすすめ!
EMotで簡単に特急券(例:片瀬江ノ島→新宿 700円)が購入できます。
片瀬江ノ島駅の出発時刻は以下のとおりです。時刻表や料金はEMotオンラインチケットまたは小田急公式サイトでご確認ください。
<平日>17時46分発、18時38分発、19時39分発
<土休日>16時17分発、17時16分発、18時16分発(※)、19時17分発、20時03分発
※北千住行き、その他は新宿行き

取材 ALOHAS
取材協力 湘南藤沢フィルム・コミッション
※掲載情報は取材日時点(2025年9月)のものです。