箱根駅伝でもおなじみ、旧東海道は屈指の上り「遊行寺坂」を登り切り、国道1号線を目指す途中の住宅街に佇む【coffee tailor LITTLE HOUSE(コーヒーテーラー リトルハウス)】。
「こんな住宅街にコーヒーと古着が売りのカフェが?」と恐る恐る住宅街へと一歩足を踏み入れると、白い外観に控えめな看板が足元に。コーヒーのいい匂いが鼻孔をくすぐった瞬間、初めてここが目的地であることを知らせてくれます。
箱根駅伝でもおなじみ、旧東海道は屈指の上り「遊行寺坂」を登り切り、国道1号線を目指す途中の住宅街に佇む【coffee tailor LITTLE HOUSE(コーヒーテーラー リトルハウス)】。
「こんな住宅街にコーヒーと古着が売りのカフェが?」と恐る恐る住宅街へと一歩足を踏み入れると、白い外観に控えめな看板が足元に。コーヒーのいい匂いが鼻孔をくすぐった瞬間、初めてここが目的地であることを知らせてくれます。
▲ 旧東海道から数10メートル住宅街に入ると見つけることができるcoffee tailor LITTLE HOUSE。店の前には駐車場(2台)もあります
▲ 歴史を感じさせるカウンターに一目惚れし、ここに店を構えることに。元スナックだった名残をこの飴色に変化したカウンターに残す。白を基調にした空間がゆえ、スナック感はまったく感じさせない
▲ 左は深煎りのブラジル、右は浅煎りのコスタリカ。豆は10種類揃えており、深煎りと朝煎りをまんべんなく用意。コーヒーは一律530円という珍しい価格設定も面白い。子ども用の飲み物やカフェインレスのキャラメルミルク、自家製のチャイシロップを使用したチャイティーラテなど幅広く対応
▲ コーヒー豆のテイクアウトは100g~で要望に合わせて細かく"テーラーメイド"してくれる。オリジナルブレンドは100g700円、ドリップバッグも販売。生産者の農園の情報がオープンになっている豆が中心。お歳暮、結婚式の引き出物など用途に合わせてアレンジ可能でオリジナルのラベルにも対応。なんでもお気軽に相談を!
▲ 焙煎士として約6年ほどのキャリアを持つ岡崎さん。浅煎り、深煎り、ノンカフェイン、子ども用など幅広くラインナップする理由は、「街のオアシス」として幅広い方に利用してもらいたいから。この街に暮らす人々を繋げるハブとして日々美味しいコーヒーを振る舞ってくれる
幼い頃から父親が毎朝コーヒーを飲むのが日課で、コーヒーの香りに日々触れていた鎌倉生まれのオーナーの岡崎奏未(かなみ)さん。料理好きが高じて東京の飲食業界に従事するも、アルコールが苦手だったことから次第にコーヒーにハマり、その奥深さに魅了されていったといいます。
かつて片瀬江ノ島にあったSTREAMER COFFEE COMPANY(現在は閉店)で約2年間研鑽を積み、その後藤沢のSoundwave Coffee Roastersへ。この店を始める直前までの約1年間、同店で焙煎機を借りて、イベントなどで豆の販売をしていたといいます。
▲ ようやく手に入れることができた焙煎機は「FUJI ROYAL」。飲食店などへ豆の卸しをしているため、この焙煎機の存在は大きい
▲ 自家製パウンドケーキ、シュガードーナツ、チョコブラウニー、アイスクリーム、プレーンスコーン、ホットパイ、クッキーなどの軽食も用意。小腹が減った時にいただくことができるのが嬉しい
▲ レモン&ライムの自家製パウンドケーキ460円。素材となっているライムは南藤沢のエラルテのイニャキさんの自家栽培によるものを使用。ふわふわ食感と、控えめな甘さと柑橘の酸味が浅煎り、深煎りともにマッチ
▲ 愛犬家にとっては朗報。店内犬連れOKなので、犬の飼い主同士が仲良くなり、コミュニティが形成。犬のおやつも用意している周到ぶり
駅から離れた決してアクセスがいいとは言えないこの店ではコーヒーだけでなく、集客要素を模索していたという岡崎さん。では自身が好きな古着と掛け合わせてみたらどうだろう? というこの地だからこそ得た着想によって、普遍的なコーヒーと普遍的な古着が売りのcoffee tailor LITTLE HOUSEが誕生しました。駅前の便利な立地ではなく、SNSを駆使してわざわざ通いたくなる店づくりを、と日々創意工夫を凝らすことも怠りません。さらには、仲間がつくる商品などを取り扱うことによって、人が人を呼ぶ良い循環が生まれています。
▲ 店の奥の一角にある古着売り場。‘70s~’90sのオーセンティックなUSAモノがメイン。オンラインもいいが、古着がゆえ状態や質感は実際に手に取って見てみてほしい
▲ 普遍的なブランド、アイテムがラインナップの中心。最近ではコーヒーを飲まずに古着だけ買っていくお客様も。新入荷はInstagramをチェック!
▲ セレクトしているアイテムは友人の作家やデザイナーものが大半
▲ 藍染のインテリアや花器は「アートモリヤ」のもの。この空間には決して意味のないものは存在せず、岡崎さんの審美眼による、センスのいいものたちだけが選抜されている
生産者の顔が見えるコーヒーと選りすぐりの古着、そして仲間たちが丹精込めてつくったアイテムなど、手触り感のあるもので囲まれた、心地いい空間を醸すcoffee tailor LITTLE HOUSE。
間口が広くまさに老若男女が集う憩いの場として、もはやこの街にとってなくてはならない存在。いつ何時訪問しても店主である岡崎さんはじめ、ここに存在するコミュニティが温かく迎え入れてくれる。“コーヒーと古着をテーラーメイドする唯一無二のオアシス”で、ゆるりとしたひと時を過ごしてみてはいかがでしょうか?