藤沢駅北口から徒歩約15分の場所にある【遊行寺(ユギョウジ)】。正式名称は「藤澤山無量光院清浄光寺(とうたくさん むりょうこういん しょうじょうこうじ)」といい、藤沢宿発祥の地と言われています。
遊行寺の成り立ちは、全国を歩き「南無阿弥陀仏」の念仏札を民衆に配る旅を長年続けていた宗祖・一遍上人(いっぺんしょうにん)から始まります。
信仰のある人、ない人にも分け隔てなく、旅をしながら「念仏札」と「踊り念仏」で極楽浄土へと導いた一遍上人は、当時の人々にとって大きな救いとなったことでしょう。
歌いながらみんなで踊ったという「踊り念仏」は、全国各地の盆踊りのルーツになったとも言われています。
この一遍上人やその教えを受け継ぐ者の敬称を「遊行上人」といい、遊行四代他阿呑海上人(どんかいしょうにん)が「藤澤山無量光院清浄光寺」を開山して以来、遊行上人が住む寺として「遊行寺」という通称で親しまれています。
春にはハクモクレンや桜、夏には菖蒲やアジサイ、ハスなどが見頃を迎えますが、何と言っても境内の中央にそびえ立つ樹齢700年とも言われる御神木「大銀杏」が鮮やかに境内を彩る秋の黄葉が有名です。