鎌倉にあって奈良や京都にないものの代表といえば、何といっても海と富士山。その象徴となるような景色があるのが、鎌倉の浄土宗寺院では最大規模のここ【光明寺(こうみょうじ)】です。
お寺の裏手、小高い丘の中腹にある展望デッキに立つと、境内の桜を前景にして、鎌倉有数の大きな山門の向こうには相模の海が広がり、その奥に稲村ヶ崎と江ノ島、背景にはまだ残雪が残っている富士山と、見事なパノラマ風景が望めます。この展望風景は「かながわの景勝50選」にも選定されているほどで、一見の価値があります。
境内に戻っても、日頃は大殿(本堂)前の広場一面が桜に埋め尽くされているほどの名所なのですが、現在は修復工事中のため、枝打ちされている木も多く以前のような桜と富士山と海のダイナミックな景色を見られるのは、まだしばらくお預けです。それでも巨大な山門前など、今でも美しく楽しめるサクラは何本もあります。そして、花以外にもこの時期、目の前の材木座海岸からは、ちょうど富士山の上に太陽が沈むダイヤモンド富士が見られる絶好の季節。夕方近くに境内を訪れて、そのまま夕陽を見に海へと向かうコースが地元の人のおすすめです。