小町通りから路地に入ったところすぐ。褐色のレンガ造りのビルの2階。ステンドグラス越しに灯がみえただけで覚える安堵感。静かにドアを開けると待っているのはバーテンダーの杉本 光輝氏。そしてカウンターに8つのスツール。腰をかけて一息つくだけで落ち着いてくるから不思議です。さて今夜は何をいただきましょうか。
小町通りから路地に入ったところすぐ。褐色のレンガ造りのビルの2階。ステンドグラス越しに灯がみえただけで覚える安堵感。静かにドアを開けると待っているのはバーテンダーの杉本 光輝氏。そしてカウンターに8つのスツール。腰をかけて一息つくだけで落ち着いてくるから不思議です。さて今夜は何をいただきましょうか。
東京生まれ、東京育ち。当初はホテルにてサービスに従事し、ホテル内のバーでも仕事をされていたそう。そんな中、著名アートディレクターにスカウトされ鎌倉市由比ガ浜六地蔵にある元銀行をリノベーションしたバーで9年間、店長として勤めあげる。2014年にご自身の店「BAR THE TIPPLE」を開業。
以来、小町の一角で酒と落ち着ける空間を提供し続けています。「バーとは、携帯電話が普及する前の駅での待ち合せのようなものだと思っています。伝言板にメッセージを書いても待つ人がどこかへ行ってしまったら会うことが難しくなりますよね。バーに置き換えるとお店のスタイルや雰囲気を変えずにいること。お客様が必要なときに、立ち寄ってもらえて、変わらぬ場所として気持ちが落ち着くと感じてもらえたら嬉しいです」。
「カクテルは1杯、1杯がそのバーテンダーの独自の味だと思っています。同じレシピでもバーテンダーによって味は不思議と変わります」。
キンキンに冷えたマティーニは大人たちを優しく包み、気持ちを解いてくれる魔法の一杯。「作りたてが美味しいのは普通のマティーニ。時間が経って温度が変化しても美味いと感じていただけるようにジンとベルモットをしっかりと調和させ一つになるように心がけています」。
ぬるくなっても味が変わらないマティーニ。バーテンダーの考えと丁寧な仕事。美しいカクテルグラスでゆっくりといただきましょう。
入店に際してチャージはなし。ご自身の飲みたい酒やノンアルコールのドリンクを注文することはもちろんですが、その日の気分で試してみたいフレーバー、好みを伝えてオーダーすることも。お酒にあう前菜もいろいろと用意されています。
「この場所を構成するのは空間や酒、バーテンダー、そしてお客様。お客様にとって落ち着ける場所でありたいと思います。この価値観をご理解、共有いただける方にお越しいただいております」。
ほどよい緊張感があるからこそ、酔っても気持ちが落ち着けるのかも知れません。紳士淑女が自分自身のために静かに楽しめる貴重な場所。カウンターのみの8席のバー。ほのなか話し声と漏れる笑い声。ひとり思索にふけり時々バーテンダーと話すもよし。大切な人とグラスを傾けるなら、きっと全てがうまく進むこと請け合いです。
今夜も正装したバーテンダーがカウンターの向こうでグラスを磨き、酒の準備をしてくれていることでしょう。もちろん初めてのお客様も大歓迎とのこと。大人の嗜みとして鎌倉の夜を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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