2022年のオープン以来、店主である沢田さんのフレンドリーな人柄とアットホームな店の雰囲気に惹かれ、連日常連で賑わう【SAZANAMI COFFEE(サザナミコーヒー)】。夏休みと冬休みには、近隣の小学生たちが自ら店の手伝いを名乗り出てレジやドリンク作りもこなすなど、世代を超えて愛される藤沢ローカルのサードプレイス的な存在です。
「この店では、お客様がそれぞれに過ごしたいよう過ごしてほしい」と話す沢田さん。シアトルでカフェ巡りやバリスタとしての経験を積む中で、コミュニケーションツールとしてのコーヒーの存在に惹かれたといいます。
「カフェのいいところは、たった一杯のコーヒーから会話が生まれること。時に悩みや不安を話し合ったり、新たな出会いから問題が解決したり、道が開けたり、お客様同士を繋ぐのが大好きなんです」そんな沢田さんは、オープン3周年を迎えた2025年の夏に「サザナミコーヒー」第二章をスタートさせました。ひとつは、自家焙煎を始めたこと。もう一つは、店の向かいにギフトショップ【Bouquet(ブーケ)】をオープンしたこと。「生まれ育った海街を少しずつ変えていきたい。第二章は、チームの力で作って行きます」熱く語る沢田さん。今後の活躍にも注目です。
▲沢田さんが「戦う傷跡を持つ戦うカップ」と呼ぶ、経年の中で金継ぎを施したカップ&ソーサーとお皿。道具ひとつひとつも同志のような存在のようで、毎朝出勤すると「今日もよろしく!」と、声掛けをするのだそう。映画『トイ・ストーリー』が大好きとのことで分かりやすく納得! 店主に大切に扱われているモノたちに囲まれていることも、この店の居心地の良さに一役買っています
▲オーダーを受けてから焼き上げるワッフルは、発酵バターを使用し、砂糖の量を可能な限り減らすことで素材の味わいとサクサクと軽い食感が魅力。バニラアイスのトッピングと自家製キャラメルソースを添えた「キャラメルバターのワッフル」。香り高いコーヒーの味わいと甘い誘惑は、至福の組み合わせ
▲帰る時は「行ってらっしゃい」と言ってお客を見送るという沢田さん。そこには、この店がいつでも帰れる場所でありたいという思いが込められています
▲世界中の素敵なコーヒーをもっとたくさんの方とシェアしたり、焙煎の香りを海街の匂いとして共有したり、自家焙煎を始めることでお客様と楽しめることが増えると確信し自家焙煎機を導入したと話す沢田さん。店の斜め前にオープンしたギフトショップ【Bouquet(ブーケ)】に併設し、通りの角地に敢えて全面ガラス張りで“見せる”焙煎所に設えました。今後はシェアロースターとしても稼働していく予定
▲パッケージラベルは、フランスでコラージュデザイナーとして活動している高校時代の同級生によるもの。手前は藤沢市をイメージした「NEW FUJISAWA SEA BLEND(中深煎り)」
▲ベンチシートからも、カウンターからも正面に見えるブルーのタイル壁は、海岸の砂浜に降りる階段に座り、子供の頃から眺めてきた一番好きな海の風景をイメージ。店内は、ワンちゃんもOK
▲海街の小さなコーヒー店をそっと灯す真鍮製のランプは、かつて実際に船で使用されていたアンティークのもの
▲江ノ電「藤沢駅」より徒歩3分のビル1階、街に溶け込むように佇む木製の枠に縁取られたガラス張りの扉が入り口