「なぜか餃子屋と決まっていた(笑)」と、山本餃子の店主、リオさんは言います。都内の職場近くにあった屋号の無い餃子屋さんの餃子が好きで良く通っていたそう。「餃子をつまみに飲めるし昼は餃子を定食としても食べれるお店でした。その様子を見ていたら(自分のお店でも)カウンターで餃子とお酒をやっているイメージが浮かんできて」。元和菓子屋の空き物件を見つけ、会社を辞め、2011年9月30日に山本餃子をオープンします。
「ハレとケなら、餃子は圧倒的にケ(日常)の料理」と断言するリオさん。その日常の中で、昼も夜も、男性も女性も、子供も大人も食べて満足する餃子を、そして食べても匂いが気にならないようにと考えニンニクとニラの入っていない餃子を包み、焼き続けています。
しっかりと旨味を感じてもらえるよう工夫を凝らしレシピは進化を続けているそうです。開店以来、焼餃子には邦栄堂製麺所の皮を使い、種は自家製。定番の餃子以外に変わり種の餃子もあり、食べ比べを楽しむお客さんも多いとか。
正午開店で夜19時までの通し営業。6個、9個、12個と餃子の数が選べる餃子定食は修学旅行や遠足で鎌倉を訪れる小学生から近所のオフィスや現場で働く方々の定番ランチとして熱烈な支持を得ています。
もちろん昼、夕問わず酒の肴として餃子を楽しむことも。餃子以外にも「トマトの卵炒め」や「アボカドときゅうりのサラダ」などの一品料理や「増田屋さん(扇ガ谷)のおいしい豆腐 おまかせ冷奴」「八百治さん(材木座)のとびきり ぬか漬」などローカルな味も楽しめます。
熱々のジューシーな餃子を頬張りながら店主リオさんとの会話はもちろん、一緒に居合わせた隣席の方とも話が盛り上がってしまうから不思議なお店です。観光で鎌倉に来られても、ケの料理を楽しみたい方はぜひ足を運んでみてください。
水曜から日曜は正午から19時まで。火曜は店主が通った料理教室の先生が代打として店頭に立つ「火曜ほっこ山餃」として営業。普段の山本餃子とは異なる料理もラインナップされるそうです。餃子売切れなどによる早仕舞いなどの営業情報はSNSでご確認ください。
※掲載情報は取材日時点(22年5月)のものです。
取材:ALOHAS