幼少の頃は泥んこ遊びが大好きで、小学生の時には自宅にあるジョアン・ミロの作品集を開き画や色に魅せられていたという豊田さん。定期的に個展やグループ展を開きご自身の食器や花器などの作品を発表されています。
幼少の頃は泥んこ遊びが大好きで、小学生の時には自宅にあるジョアン・ミロの作品集を開き画や色に魅せられていたという豊田さん。定期的に個展やグループ展を開きご自身の食器や花器などの作品を発表されています。
スペイン語を専攻しながらも陶芸への関心が尽きなかった学生時代。留学時に両親の友人で伊賀焼の先輩に紹介され訪れたのがバルセロナ郊外にある陶芸工房でした。主宰するのはミロが共同制作していたというほどの名人アルティガスさん。そこは世界中から作り手たちが集い学び制作する場所で工房を包む明るい雰囲気は「まるで夢のような場所でした」と豊田さん。
卒業後、本格的に陶芸を志し瀬戸へ。基礎を学び現地での修行も経験。鎌倉に戻り念願の職を得ながらも、多忙が続き体調を崩してしまい陶芸から離れることに。しばらくは飲食店で働いていたそうです。陶への気持ちに区切りを付けるためバルセロナの友人宅に身を寄せ、旅を終えて帰国。さぁ職探しをしなければ!というタイミングで、憧れのアルティガス工房でアシスタント募集の知らせを受けます。
アルティガス工房で3か月間のアシスタントを経て再び自身の作品作りも再開することに。帰国間もない頃に喫茶ギャラリーAKI(材木座)を知り、個展開催の予約を入れたとか。はじめての個展が2017年、それから毎年12月は同ギャラリーで個展を開いています。
偶然とご縁から導かれたアルティガスさんの工房。そこで出会ったアーティストを通じ「創作に決まりはない」ことを肌で感じたとか。最近は樹木をモチーフにしたお皿やカップなど「アルボレス-樹木の器」とシリーズ化し、明るい雰囲気を感じさせる特徴的な意匠や色、そして使い勝手の良さから一般家庭はもちろん地域の飲食店での利用も増えています。作家の一点物作品と工業製品的な器のちょうど真ん中の日常使いできる作品群は「飲食店が好きでよくバイトさせてもらっていたのですが、その時の経験も活きているかも知れません。」現在は鎌倉市寺分でご自身の工房「陶芸ときわ工房」を構え、陶芸教室も開いています。
◎豊田 麗さんの作品が買える地域のお店
・経音(ツネナリ)
・_ish.(イッシュ)
◎豊田 麗さんの器を使用している地域のお店
・Sound wave coffee roasters (カップ類)
・松原庵AO(酒器)
・鎌倉美学(耐熱皿)
・古我邸(大皿)
・Restaurant Nori et Noji(小鉢等)
豊田 麗(とよだ れい)
陶芸家 鎌倉育ち 愛知県立窯業高等技術専門校修了 陶芸ときわ工房主宰
取材 ALOHAS