いつもとは違う視点から!e-Bike KUROADでいく江の島・鎌倉王道サイクリング

シェアサイクルサービスでいく江の島・鎌倉王道サイクリング

【予約アプリ『HELLO CYCLING』】利用30分前にキープOK!

シェア(レンタル)サイクルというと、当日に申し込み窓口に行き手続きをするケースが多いですよね。
 
しかし、スマートフォンで『HELLO CYCLING』アプリをダウンロードしておけば30分前からアプリ経由で予約・決済できます。

今回のサイクリングは、アップダウンのあるルートも気兼ねなくチョイスできるよう、シェアサイクル初、スポーツタイプのe-Bike(電動アシスト付き自転車)『KUROAD クロード』を予約することにしました。

料金体系は利用開始から30分で300円、15分延長する毎に150円ずつ加算されます。
こういったスポーツタイプの電動アシスト自転車のシェア料金としてはかなりお得に設定されているので、少ない時間でも気軽に利用できます。
そして12時間までなら定額の2,000円なので3時間30分以上〜12時間以内であれば、もっとお得に利用できます!

〇HELLO CYCLINGの詳細はこちらから
〇アプリのダウンロードはこちらから

▲KUROADについてはこちらをチェック!

【江ノ電藤沢駅高架下 KUROAD専用ステーション】いよいよ出発!

江ノ電は「ODAKYU 湘南GATE」2階にある藤沢駅から江ノ島・鎌倉駅方面に発車するため藤沢駅周辺は高架区間を走行しますが、今回はその高架下にある『KUROAD』専用ステーションからの利用を予約しました。

専用ステーションに到着したら、まずは今日の相棒となる番号がサドル部分についた『KUROAD』を探してみましょう。

頭上を江ノ電が走り抜けます

ハンドル上部に設置された黄色い操作パネルで、アプリに表示された解錠キー(暗証番号)でスマートロックを解除した後、電動アシスト機能を起動させます。
そこでひとつ気を付けていただきたいのですが、駐輪した後にスマートロックを解除したものの、電動アシスト機能を起動させずに走行を開始し、坂道区間にかかった際に電動アシスト機能を起動させても、電動アシスト機能が正常に機能しないケースです。
この場合、ペダルに足をかけた状態でアシストの電源を入れると機能が作動しないため、一旦停止してスマートロックも電動アシスト機能も電源を切り、本来通りの手順で操作してくださいね。

スマートキーの解錠や電動アシスト機能の起動は初めての利用でも簡単です!

【境川リバーサイド】令和の「江ノ島詣」

江戸時代、江島神社の弁天さまへ家内安全や安産・必勝祈願などの功徳を求めた「江ノ島詣」が江戸の庶民たちのあいだで大人気となっていました。
「江ノ島詣」は東海道を藤沢宿まで下り、境川に架かる遊行寺橋を渡った先から始まる江ノ島道を徒歩で向かっていました。
現在、自動車などで藤沢市中心部から江の島へ向かう際、国道467号(藤沢町田線)が道幅が広く距離的にも近いため、多くの自動車が往来しています。
しかし、今回は若干遠回りになりますが、自動車の走行が禁止されているため、より安全に走行ができる境川沿いのサイクリングやランニングをする方が行き交うルートをチョイスしてみました。

川沿いの道のため視界がけており、爽快な気分でサイクリングができますよ

前方に江の島の島影が見えてきました

【浜野水産】海の香りがしてきたら・・・

境川沿いを下流に進み、江の島が大きく見える河口に近づくと、川の堤防にしらすを干す網がところ狭しと並ぶ場所を見つけることができます。

堤防横にあるのが自家船(湘南丸)で水揚げされたしらすを釜揚げする工場と販売部門を併設した浜野水産さんです。

お店には常連の地元のお客さまがその日に揚がった新鮮なしらすを求めて、次々といらっしゃいます。もし、しらすが揚がっていない場合でも、ここでしか買えないお店オリジナルの「佃煮」や「ふりかけ」「冷凍しらすピザ」などの人気商品もありますのでご心配なく。

他にも神奈川近海で採れた、食べると美容と健康によい事で話題のアカモクやひじき、畳いわしなどお酒のおつまみに良い加工品も数多く販売しています。

なお、この春に採れたばかりの地元産の新わかめは水で戻したり、お味噌汁に加えると、食感はやわらかく、より強く潮の風味が湧き立つのでタイムリーなお土産としておススメです!

境川側からも、正面側からも入店できます

しらすだけでなく多くの海産品を取り扱っていますよ!

【エスカー、サムエル・コッキング苑、シーキャンドル】江の島の王道を往く

国道134号線を横断し、江の島大橋を渡ればいよいよ江の島入りです。
江の島では、バス折り返し場の脇に北緑地駐輪場がありますので、KUROADを駐輪しました。一時駐輪する場合は手動施錠なので難しい操作はなく簡単です。
ここからは徒歩で「江の島弁財天仲見世通り」を江島神社方面へ進みます。

江の島の頂上部までは徒歩で階段を昇ることもできますが、今回はこの後のサイクリングのための体力を温存するためにも、有料のエスカレーター「江の島エスカー」を利用することにしました。
エスカレーターは3区間に分かれ、途中で江島神社辺津宮、中津宮を経由しながら、スイスイと頂上部にまでたどりつくことができるので大変便利です。

江の島頂上部には、植物園「江の島サムエル・コッキング苑」があり、苑内では四季折々の花々が楽しめます。

江の島サムエル・コッキング苑内の植物を眺めながら奥に進むと、先ほど境川沿いを走行中に前方に見えていた展望灯台「江の島シーキャンドル」がそびえたちます。

ちなみに「シーキャンドル」とは何のことでしょう?
「シー(Sea)」は海であることは分かりやすいですが、なぜ「キャンドル」なのでしょうか?
この塔は展望のための観光施設だけでなく、海を行き交う船へ航路を示す灯台の役割を担っており、夜間に灯火を届けています。
珍しい逆円錐形のデザインはそのキャンドルをかたどったものなのです。

天候がよければ伊豆半島から富士山や箱根、丹沢山系、横浜のランドマークタワーをはじめとしたビル群、そして鎌倉・葉山方面などの三浦半島、そして房総半島までと360度の大パノラマを楽しむことができますので見上げるだけでなく是非昇って体感してみてください。

海は広い〜な、大きい〜な〜♪

【イルキャンティ・カフェ江の島】絶景を眺めながらパワーチャージ!

お腹が空いてきましたのでランチは江の島サムエル・コッキング苑のゲートをでた右側にあるイタリアンレストラン「イルキャンティ・カフェ江の島」でいただくことにしましょう。

「イタリア式食堂イルキャンティ iL CHIANTI」は全国に展開する老舗イタリアンレストランで、秘伝のレシピで作られたドレッシングは有名ですが、こちらの「イルキャンティ・カフェ江の島」でしか食べることができない名物のしらすを使ったオリジナルメニューです。

「しらすのピッツア」や名物のドレッシングをふんだんにかけることができるしらすが盛られた「釜揚げしらすのサラダ」は言うまでもなく美味しいのですが、特に夏を迎えるこのシーズンだからこそ、おすすめしたいのが「冷製!江ノ島スパゲティ」です。
しらすだけでなくムール貝などのシーフードも入っており、冷たいパスタの食感がサイクリングの後にはたまりません。

特にテラス席からは眼下に江の島の絶壁と相模湾が広がり、視線を横に向けると先ほど昇った「江の島シーキャンドル」を眺めることができます。最高のロケーションで、いただくランチは江の島ならではの思い出づくりに一役買ってくれるでしょう。

「イルキャンティ・カフェ江の島」は「江の島サムエル・コッキング苑」と同じ江の島頂上部にあります

しらす三昧の「イルキャンティ・カフェ江の島」オリジナルメニュー群!

【ル・ミリュウ鎌倉山】「天空のカフェ」で一息・・・

江の島北緑地駐輪場を出発した後は江の島大橋を渡り、国道134号線を鎌倉方面に向かいましょう。
腰越橋交差点を左折し、腰越大船線(県道304号)を大船方面へしばらく道なりに進みます。

湘南モノレールが直角に頭上を走る赤羽交差点を右折し、大船西鎌倉線に入ると鎌倉山方面の登坂区間になります。
電動アシストがない自転車では、ここを登り切ることなど夢にも思いませんでしたが、「e-Bike」が本領を発揮し、鎌倉山のロータリーの信号まで一気に登り切ることができました。
信号を右折した後も登坂区間が続きますが、e-Bikeのパワーが後押ししてくれるので楽チンです。

道を進むと右手の木々の隙間から先ほどまでいた江の島シーキャンドルや相模湾が時折見え、あの地点からここまでよく登ってきたなぁ〜、と感動しますよ。

視界を遮る木々がなくなり、見晴らしの良い区間に入るとすぐ右手に「天空のカフェ」ル・ミリュウ鎌倉山さんに到着します。
こちらのお店には、お客様専用駐輪場があるので安心です。
イートインスペースは完全なオープンエアの開放感を楽しむ屋上テラス、スイーツやブレッドなどを販売する店舗とガラス越しに谷間の緑と降り注ぐ太陽の光を楽しむ1階、そしてもう一階降りた三面のラックにディスプレイされたお洒落なアイテムと、残り一面が解放された笹の林に包まれたシックな空間を楽しむ地下1階、と三つのフロアで構成されています。

鎌倉山ならではの、ラグジュアリーなひと時を過ごしてみませんか。

鎌倉山のゆったりとした時の流れを

ケーキ、マカロンやボンボンショコラ、パートドフリュイ、トッピングフルーツなど、ル・ミリュウさんの珠玉の品々が並ぶプチティースタンドセットは、ドリンクを2杯チョイスできるので喉が乾いたe-Bikeユーザーも大満足ですよね(笑)

専用の駐輪スペースも完備しています!

【鎌倉大仏殿高徳院】鎌倉の王道を往く その壱

鎌倉山の頂から坂を軽快に下ると常盤口交差点に出てきますので、右折しましょう。
こちらの道は大仏坂トンネルを抜け、長谷エリアに通じています。

鎌倉時代には、左側の山に攻め込まれにくいよう道幅を狭く、岩などの障害物を残した「切り通し(きりどおし)」呼ばれる山を部分的に削った道が作られ、人の行き来を困難にしてきましたが、今ではアップダウンのある道ではあるもののe-Bikeで簡単に進むことができるので便利ですよね。

大仏坂トンネルを抜け、坂を降りた左手に「鎌倉の大仏」として知られる鎌倉大仏殿高徳院が位置しています。
山門前の駐輪場にe-Bikeを止め、お参りしましょう。
春から初夏にかけて境内や、ご本尊の阿弥陀如来(大仏)さまと光背(こうはい)のようにしてそびえる背後の山の緑が、お参りする人々の心を潤おしてくれます。

緑に包まれる境内

山門脇の駐輪場

【長谷寺】鎌倉の王道を往く その弐

長谷寺は、季節を問わず花が咲き誇っています。特にアジサイは有名で、6月になると眺望散策路には多くの方が並ぶ光景が見受けられます。狙い目はGWを避けた前後、観音堂前の藤棚に房状に垂れ下がるフジの花や、シャクナゲ、イワタバコの花が見頃で比較的落ち着いて参詣することができる時期なので、訪れてみました。
現在、ご本尊の観世音菩薩立像の造立1300年記念の行事が執り行われていますが、その中でも毎年12月18日のみ実施される観音様の足に触れる「御足参り祈願」を毎日行うことができます。

ここまで、安全にサイクリングができたことに感謝し、次のサイクリングも無事に楽しめるようお祈りすると良いかもしれませんね。

柔らかな緑色と藤色のコントラストが実に美しく心を和ませてくれます

長谷寺山門前に専用の駐輪場がありますのでこちらを利用しましょう

【七里ヶ浜海岸駐車場】お疲れ様でした!

長谷寺からは海ぞいの国道134号線を江の島方面に戻ります。

途中、今回のコース最後のアップダウンになる稲村ガ崎を越える切り通し状の道も、電動アシスト機能で難なくスイスイ走行でき、海辺の光景を満喫しながら終着地の七里ヶ浜海岸駐車場内のKUROAD専用ステーションに到着し、黄色い操作パネルの「RETURN」ボタンを押せば返却作業も簡単に完了できました。

今回の江の島や鎌倉の電車やバスの利用では移動しにくいポイントを『KUROAD』を利用することで、渋滞に巻き込まれることもなくスムーズに満喫することができました。

また、電車やバスの車窓とは異なる視点とスピード感を味わえ、そして肌で感じ取ることができるのがサイクリングならではの醍醐味です。

当初、「KUROAD」はスポーツタイプのe-Bikeと言うことで、運転操作や高額なシェア料金に心配しましたが、実際に利用してみると、運転操作はいわゆる「ママチャリ」と大差なく、トータル7時間15分でも2,000円で済んだため、全て杞憂に終わりました。

みなさんも是非とも体験してみては如何でしょうか。

★今回のルートの参考タイムテーブル★
09:00      湘南藤沢コンシェルジュへ立ち寄り
09:15      藤沢駅高架下KUROAD専用ステーションから利用開始
09:30~09:40  浜野水産へ立ち寄り
09:45      江の島北緑地駐輪スペース到着
09:55〜11:45  江の島エスカーを利用し、江の島サムエル・コッキング苑、江の島シーキャンドルへ
11:45〜13:00  イルキャンティカフェ江の島(ランチ利用)
13:15      江の島北緑地駐輪スペース出発
13:45〜15:00  ル・ミリュウ鎌倉山(カフェ利用)
15:15〜15:35  鎌倉大仏殿高徳院拝観
15:40〜16:15  長谷寺拝観
16:30      七里ヶ浜駐車場KUROAD専用ステーションへ返却

もう少し走りたくなってしまいます・・・。

※掲載情報は2022年4月取材日時点のものです。
※料金はすべて税込みです。

取材・文・撮影 岡林渉