長谷寺に伝わるお話によると 、こちらにまつられている観音さま(十一面観世音菩薩:じゅういちめんかんぜおんぼさつ)は、奈良時代の721( 養 老 5 )年 、僧侶である徳道上人(とくどうしょうにん)が楠(くすのき)の 霊 木から2体 の観音さまを造り、そのうち1体を大和国長谷寺(奈良県桜井市初瀬)にまつり、残りの1体を海に流したのだそうです。
その1体は15年間もの間漂流し、736(天平8)年、相模国長井の浜(現在の横須賀市長井)に打ち上げられました。
そこから現在の場所まで人々が力をあわせて運び、ご本尊として鎌倉の長谷寺が創建されたそうです。
徳道上人がこちらの観音さまを造られてから1300年を記念し、2022(令和4)年12月18日まで長谷寺では「長谷寺1300年プロジェクト」としてお参りされる人々をお迎えしています。
いつもは、観音さまの膝下は仏具や供物などで全身のお姿を拝見することができませんが、期間中は全身を拝見できるようなしつらえになっています。
また、例年であれば12月18日にのみ行われる観音さまの足先に手を触れて、ご縁を深めることのできる「御足参り(みあしまいり)」も毎日行うことができます。
授与品の手拭い越しに観音さまのパワーをいただいてみませんか。
「御足参り」
・時間:通年 9:00~16:30(受付は9:00~16:00)
・志納金:¥1,000(授与品を含む)
※ 毎月18日および観音堂行事予定日の朝から12:00頃迄は、受付をお待ちいただきます。
これからの季節に境内を彩る梅や切り絵など、限定の御朱印
観音さまの造立1300年を記念した頒布品は御朱印、お守り、お念珠などたくさんの種類がありますが、その中でも刺繍の入った御朱印は時期によっても絵柄が異なっていて貴重です。
長谷寺の境内には、こちらの観音さまと縁の深い五穀豊穣や商売繁盛などの御利益で有名な稲荷さまが鎮座されているのをご存知ですか。
こちらのお稲荷さまは、観音さまが15年間にわたり海を漂流している間に付着した「牡蠣殻(かきがら)」が長井の浜へ導いたという言い伝えから、「かきがら稲荷」として親しまれており、参拝する人々は願いを牡蠣殻を利用した絵馬に書き込んで奉納しています。
観音さまにパワーをいただいた後は、左奥手に位置する「観音ミュージアム」に入館してみましょう。
1300年前の観音さまが造られた時から長谷寺が建立されるまでのストーリーをわかりやすくアニメーションにした映像や、「観音三十三応現身像」という観音さまが我々を救うために33通りに変身する姿の仏さまたちが一体も欠けることなく揃った、非常に珍しい寺宝などを観覧することができます。
「観音ミュージアム」
受付時間
9:00~16:00(閉館は16:30)
休館日
無休(臨時休館日あり)
入館料
大人(高校生以上) 300円
小人(小・中学生) 150円
※長谷寺拝観料は別途要
観音さまのストーリーもアニメーションを観てバッチリ!
江ノ電では、観音さま造立1300年を祝い「観音列車」を2022(令和4)年2月末まで運行し、参詣される人々をお送りしています。
外から見る限りでは「観音列車」のロゴが正面と側面にあるだけで普通の江ノ電の車両とあまり変わらない気がしますが・・・。
「観音列車」の内装は、網棚の上の広告スペースは「長谷寺縁起絵巻」、吊り広告は金地に蓮の切り絵、扇風機もこの電車のために金色に塗られました。
そして足元には長谷寺境内の写経所前にある枯山水がプリントされています。
実はこの画像はドローンで撮影したもので、車内は金色に包まれ、極楽浄土に浮いているような空間でSNSでも話題になっているようです。
「観音列車に乗って極楽浄土を体験してみたい!」という人は前日の21時以降にこちらにお問い合わせください。
(なお、点検のため運行しない日もございますので予めご了承ください。)
「平日」のお問い合わせ先
・日中(9:00~17:30)
鉄道部旅客課 Tel 0466-24-2713
・早朝、夜間(6:30~9:00および17:30~23:30)
鵠沼駅 Tel 0466-25-3846
「土日祝日」のお問い合わせ先
・(6:30~23:30)
鵠沼駅 Tel 0466-25-3846
※鵠沼駅は電話がつながりにくい場合がございますので、その場合はお時間をおいて再度おかけ直しください。
山門に掲げられる提灯は、観音さま造立1300年を記念した金色に輝く特別な仕様になっていますが、いつもの赤い提灯は・・・、と言うと実は江ノ電の長谷駅コンコースに掲げられています。
この大きくて重そうな提灯ですが長谷寺の方にお話を伺うと、竹と紙で造られているので大きさの割にはさほど重くなく2・3人で運べますよ、とのことでした。
山門の金色の提灯と併せて、長谷駅に一時滞在している赤い提灯の姿も今限定の貴重な光景ですよ。
山門で掲げられている時よりも大きい(!?)赤い提灯